美容室も経営しているNさま。今回はサロンの置床・乾式二重床工事です。配管などを設置するので全体的に床の嵩上げが必要でした。またスペースを部分的に分けるために床の高さを変えました。同一のスペースで床の高さを変えるだけでも区切りとして認識できます。それでは、置床・乾式二重床の施工事例ご覧ください。
テナントへの床のかさ上げ工事・置床・乾式二重床について
サロン室さまが新たに開業するとのことで、設備類を設置するために床のかさ上げ工事を行いました。
テナントは既にスケルトンの状態で、ここに二重床を施工していきます。
今回は床先行方式で行うため、事前に間仕切りの場所を確認しておきます。置床・乾式二重床工事には床先行工法と壁先行工法があります。一昔前は、床先行工法が多かったのですが、最近では壁先行工法の方が主流になっています。
それぞれに良し悪しがありますが、工事の進め方の違いによって工法が選ばれています。
ここで注意しなければならないのは、しっかりと床先行工法の施工方法を順守することです。
置床工事で手戻りしないために、レベル調整の際に注意したいこととは?
まずは、際根太を先行して取付け高さを調整します。
その後、パーティクルボードと支持脚を床面に並べて適当な高さに調整していきます。
パーティクルボードと支持脚はビズで固定します。
一旦、これで支持脚が動かないようにします。
パーティクルボードとボードの間にはあらかじめ20㎜ほど隙間を開けます。
これは、指示脚の調整ボルトにドライバーを入れるためです。
また、パーティクルボードと支持脚が上手くかみ合わず、止めてしまうと床鳴りの原因になります。
職人さんにもよりますが、全て張り込んだ後に床のレベル調整を行う人と、1枚1枚調整する人といます。
特段に決まりはありません。最終的にレベルに問題がなければ、問題ありません。あと注意したいのは人の動きですかね!
次に、支持ボルトの調整穴に接着剤を注入していきます。こうすることで、施工後、完全にロックされます・・・ということは後戻りできません。
万が一レベルに不備があったとしても直せません。ビスを外して、指示脚を交換すればできますが・・・
だからレベル調整には慎重さを期さなければならないんです。
置床と木組の違いとは?置床は施工性に優れたシステム
一部分だけ高さを変えました。
こういったことが簡単にできるのが、この床の特徴でもあり、このシステムの優れたところでもあります。
もし、木の組み床で行えば、大引や根太、仕上げまで加工も大変ですし、施工にも時間がかかってしまうでしょう。
施工性や工期短縮ができる、ユニット化された床。建築現場で受ける恩恵やメリットは、考えられるだけで様々ありますね。置床システムの発明者様ありがとうございます・・・
最期に、床の仕上げを張るための下地をつくっていきます。捨て貼りをして隙間を塞いできます。この際、ジョイントが重ならないように割り付けます。
基本的に、捨張り合板を張る時は、パーティクルボードと直交になるように張ります。
フラットになり、きれいに仕上がりました。Fさま、いつものご依頼、誠にありがとうございました。