
フローリングの再塗装についてお客様から様々な疑問を聞かれます。張り替えと塗り替えどっちがいいの?塗替えリフォームの仕上がりは?もし、価格やDIYとの比較を知りたかったら是非お立ち寄りください。
リビングの光が映り込まなくなった黒ずんだ床。
椅子を引くたび増える浅い白筋やペットの引っかき跡。
掃除をしても隠し切れまだらになった汚れが「貼り替えなきゃいけないのか…」とため息がでてしまいます。
そんな時に伝えたいリフォーム方法が再塗装という選択肢。
表面を一度リセットして塗り直すことで、見た目も仕上げも“きれい”に直せる方法です。
本記事では気になるフローリング再塗装費用のすべてを解説します。
読み終わるころには、あなたの床がどのくらいのコストで蘇るか、はっきりイメージできるはずです。
フローリング再塗装とは何か

フローリングの再塗装には2種類あります。主に研磨して塗る方法と、純粋に再び塗装する方法です。まずは、研磨からお伝えします。
フローリング再塗装は、既存の床材を剝がさず無垢床研磨機で薄く研磨し、古い塗膜・汚れ・細かな傷を除去してから新しい塗料を塗り直す再生工法です。
無垢材なら木目が深く鮮明になり、突き板フローリングでも染み抜き効果が期待できます。
張り替えと比べると工期が短く廃材もほぼゼロ。
環境負荷と費用を抑えながら、木本来の質感と耐久膜を同時に取り戻せるのが大きな魅力です。
再塗装に向く床・向かない床

上の写真実は削れる床と削れない床なんです。2つ重ねてある上が無垢材、下が複合フローリングです。2つとも厚みは15mm、でも削れる回数は変わってくるんです。
ただ、再塗装は万能ではありません。
表面単板が薄い突き板(0.2 mm以下)や塩ビ・クッションフロアは研磨で基材が露出したり、塗膜が密着しにくかったりするため適しません。
一方、無垢フローリング、厚突き板(6mm以上)のフローリングは再塗装との相性が抜群。
一つひとつの施設の使い方や要望に応じて塗料選定するため、契約前に板厚・樹種・熱源を確認しておくと安心です。
フローリング再塗装費用の内訳
再塗装費用は大きく「諸経費」と「施工費」で構成されます。
相場の幅が1㎡あたり1,500円〜20,000円と大きいのは、塗料グレードと床の状況が千差万別だからです。
以下で詳しく見ていきましょう。
材料費の相場と特徴
塗料の種類 | 材料費目安 (円/㎡) | 耐久年数 (目安) | におい・VOC | 仕上がりの質感 | 主な用途例 |
---|---|---|---|---|---|
自然塗料 (亜麻仁油・蜜ろうなど) | 1,500〜3,000 | 3〜5年 | 少ない | しっとりマット、木目強調 | 子ども部屋、無垢材重視住宅 |
水性ウレタン | 4,000〜6,000 | 5〜8年 | 低い | 半ツヤ〜ツヤ消し、滑りにくい | 居室全般、床暖房対応 |
溶剤ウレタン | 5,000〜8,000 | 7〜10年 | 中程度 | 高ツヤ、硬質 | 店舗、ペット同居世帯 |
UV硬化塗装 | 8,000〜20,000 | 10年以上 | ほぼ無臭 | ガラス質で超硬度 | 商業施設など |
※耐久年数はメンテナンス頻度、歩行量で変動
施工費の決まり方
施工費は研磨の手間と塗布回数・乾燥養生で変動します。
目安は1㎡あたり4,000〜20,000円。差が開く主な要因は次の6つです。
床の傷み具合
たとえば、表面が軽度に汚れているだけなら、1〜2工程のサンディングで済みますが、深いえぐれ・ささくれ・反りがある場合は、粗目(#24〜#40)→中目→細目と、3〜5段階の研磨が必要になったり、補修が必要になります。
工数や人手と時間が増えるので、費用が上がるというわけです。
面積と家具移動の有無・養生
床面積が広くても、家具が一切ない空間であれば、機械の移動効率が高くなり施工単価が下がる傾向にあります。
一方で、移動できない什器やピアノ、厨房機器などが複数あると、1箇所ごとに養生が必要になり、作業時間も伸びるため、養生費・人件費として加算されることがあります。
塗料の乾燥時間
自然塗料やオイル系塗料などは、塗布後に24時間以上の乾燥時間が必要な場合があり、2〜3回重ね塗りを行うと、3日〜4日間を養生期間として確保することになります。
この間、作業員の立ち入りや清掃の制限が発生するため、単純な作業時間よりも“工期全体”としてのコストが上がる要因となります。
高機能塗装の下処理
UV塗装や耐薬品性の高い2液ウレタン塗装、超耐久クリアなど、高性能な塗料を使用する場合には、事前の下地処理が厳格になります。
たとえば、専用プライマーを塗布し、乾燥後に研磨し直してから本塗装というように、ワンクッション多い工程が発生します。1日で終わる予定の工事が2〜3日工程に伸びることも。
施工環境
高層マンションや大型商業施設などでは、資材の搬入制限や夜間作業の制約が発生する場合があります。
たとえば、「19時以降しか工事ができない」「搬入は裏口から台車移動のみ」などの条件があると、人員や機材の配置に追加対応が必要になり、割増費用がかかることがあります。
諸経費
施工費には、作業時間や塗料代だけでなく、現場までの交通費・駐車場代・材料運搬費・荷揚費などの実費、さらに施工報告書の作成や工事写真の整理といった管理費用も含まれます。
特に、法人対応や公共施設案件では「提出書類の量」が膨らむこともあり、その分の事務工数が反映されます。
これらを明確に把握しておくことで、「なぜこの価格になるのか?」に納得しやすくなります。
DIYと業者依頼の費用差
比較項目 | DIY | 業者依頼 |
---|---|---|
必要コスト | 材料費と工具レンタル (約3,000〜6,000円/㎡) | 材料費と施工費 (約5,500〜25,000円/㎡) |
仕上がり | 塗りムラ・研磨ムラのリスク大 | プロ品質・保証付き |
時間 | 休日が丸ごと数回潰れる可能性 | 2〜5日で完了 |
トラブル対応 | すべて自己責任 | アフターサービスあり |
DIY最大の落とし穴は研磨深度のコントロール。
均一に削るには専用ドラムサンダーと熟練度が不可欠です。
とくに突き板は削り過ぎると芯材が露出し、貼り替えしか手がなくなるため注意しましょう。
追加費用が発生しやすいケース
再塗装見積もりで見落としがちな「プラスα」は次の通りです。
- 巾木・敷居との段差調整
床厚が0.5 mm減ると隙間が生じることがあるため、コーキング充填や巾木交換で5,000〜10,000円増。 - 部分的な床板交換
腐食や大きな割れがあれば1枚張り替えが必要で、1箇所7,000〜15,000円ほど追加。 - 家具保管・移動費
ピアノや大型水槽など重量物は外部業者手配が必要で、1台2万円前後かかる例も。
面積別・塗料別の概算早見表
床面積 | 自然塗料仕上げ | 水性ウレタン仕上げ | UV塗装仕上げ |
---|---|---|---|
10畳 (約16.5㎡) | 13万〜18万円 | 20万〜28万円 | 35万〜50万円 |
20畳 (約33㎡) | 25万〜34万円 | 38万〜55万円 | 70万〜95万円 |
100㎡体育館一角 | 45万〜60万円 | 65万〜85万円 | 120万〜180万円 |
※家具移動・下地補修なし、標準乾燥環境を想定
見積もり比較で注目すべき三つの数字
- 研磨深度 (mm)
無垢なら0.3〜1mm、突き板なら0.3mm~が一般的。
深すぎると寿命を縮めるため要確認。 - 塗布回数と膜厚
ウレタンであれば3回塗り・オイルであれば2回塗りも。
膜厚は塗料によって違うが適正量が性能発揮の目安。 - 集塵率 (%)
サンディング機の中には95%以上粉じんを回収するものも。
ただ、面積が広い場所でのダストフリーサンディングを選択すると研磨コストが却って高額になる恐れが。
養生や清掃費に直結するため比較ポイントになります。
実例で見る再塗装ビフォーアフター

施工事例を一部ご紹介します。私たちは昭和46年からこの再生研磨を行っています。戸建て住宅だけでなく体育館や剣道場などにも数多くの実績があるので安心です。
■長野県の築25年戸建て
(カバ無垢15 mm)黒ずみと日焼けでグレーがかった床を再塗装。
粗研磨→中研磨→仕上げ研磨の3工程で削り、水性ウレタン3回塗布。
費用は31万円 (18畳)/工期4日。
施工前に比べ圧倒的に明るくなり、意識してきれいに使うようになったとオーナー様も満足。
■山梨県のペンション
(カバ無垢15 mm)元サウナ室を部屋にして再利用したい。
粗研磨→中研磨→仕上げ研磨、ポリッシャー研磨の4工程で削り、水性ウレタン3回塗布。
費用は30万円 (40㎡)/工期5日。
黒ずみが酷く塗膜は完全に無い状態だったが、研磨塗装で再生。
■神奈川県の幼稚園
(杉無垢15 mm)摩耗してすり減った所と、すり減らない箇所とで斑模様になった床を再塗装。
粗研磨→中研磨→仕上げ研磨、ポリッシャー研磨の4工程で削り、水性ウレタン3回塗布。
費用は70万円 (150㎡)/工期6日。
ささくれがなくなり、安全安心な床になったと園長先生。メンテナンスにも興味を示していただけた。
■千葉県柏市の戸建て
(カリン無垢15 mm)と経年が経ち赤みよりも黒も混ざったような赤色になっていた床を再塗装。
粗研磨→中研磨→仕上げ研磨→ポリッシャー研磨の4工程で削った。床に耐水性や防汚性を求めていたため2液の水性ウレタンで仕上げ。
費用は部屋+廊下+机など約30万円/工期5日。
施工後は赤が浮き出たように明るくなり、きれいになった。
N様にも満足いただけました。
費用を抑えながら満足度を上げるコツ
- 家具を事前に片付けておく
業者の搬出入時間を短縮し、1〜2万円の移動費を節約。 - 暖かく乾燥しやすい季節に合わせて依頼
4月~5月、9月~10月は他の季節に比べ湿度と気温がよく養生時間が短くなり工期短縮、人件費圧縮に。 - 同時に巾木塗装や建具調整を頼む
足を運ぶ回数が増えないため、単独で依頼するより割安になることが多い。
再塗装で“資産価値と暮らし心地”を同時に守ろう
貼り替えの約半額、廃材ほぼゼロ、工期最短3日(大きさにもよる)でフローリング再塗装は、美観回復と家計・環境への配慮を両立するスマートなリフォーム方法といえます。
材料費と施工費の内訳を把握し、床材の適性を確かめたうえで見積もりを取れば、予算に合った最適プランが見えてきます。
もしあなたの床が「もう限界かも」とささやいているなら、貼り替えを決断する前にぜひ再塗装を検討してみてください。蘇った木の温もりが、暮らしの”あの時の心””あの頃の感覚”を感じさせてくれるかもしれません。
研磨塗装のプロだから、経験豊富で安心!しかも様々な事例からアドバイス
「どんな仕上がりがあるのか教えてほしい…」
「夜間作業だけど大丈夫ですか?…」
「遠方なんだけど対応してほしい…」
「コストを抑えながら、見た目も耐久性も両立したい…」
そんな様々な研磨塗装の課題、解決してきました。
私たちは昭和46年創業の研磨塗装専門のプロフェッショナル。
マンション、商業施設、学校など、大規模な床の研磨塗装をスピーディかつ高品質に仕上げます。
✔ 戸建て住宅の研磨塗装も対応
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まずは、お気軽にご相談を。