無垢フローリングをサンダー研磨で美しく再生!DIYの手順も解説

フローリングがくすんできて「きれいにしたいなぁ」と思うことありませんか?
ネットで“フローリング研磨DIY”と検索すると「自分でやれば安い」「でも失敗したら取り返しがつかない」なんて真逆の情報が飛び交い、そーだよなぁと思いながらも結局モヤモヤが残る。
この記事では、その悩みをまるっと解消します。
サンダー掛けの流れと価格相場、DIYと業者依頼のコスト比較、さらに費用を左右するポイントまで、順序立てて解説します。具体例や実際の見積もり事例を交えつつ進めるので、読み終えたころには「自分はどのやり方が合うか」まで判断できるはずです。

サンダー掛けとは?木の素地を呼び覚ますリフレッシュ術

サンダー掛けの基本概念

サンダー掛けは、フローリング表面を電動サンダー(ヤスリを撒いて削る機械)で薄く削り、細かい傷や黒ずみ、旧塗膜を取り除くリフォームです。
表面を均一に研磨することで木目が鮮やかに現れ、次に塗るオイルやワックスのノリが格段に良くなるのが最大のメリット。「古い床材を全部張り替えるよりはるかに経済的」というのと、好きな色に変えられるっていうのも人気の理由です。

研磨で得られる二つの効果

美観の回復

研磨によって汚れが染み込んだ表層を削り取ると、木の本来色がよみがえり美しい白木が見えてきます。
光を反射しやすくなり、部屋全体が明るく見えます。
ツヤがある塗料を採用した場合には、照明を反射し室内をより明るく照らしてくれます。

耐久性の延命


傷んだトップコートを一度リセットし、新しい保護塗膜をのせることで劣化を防ぎます。
何もせずに、そのまま放置すると劣化がさらに進行していきます。
張替えまでの数年単位で抑えられることも。

サンダー掛けの標準的な作業フロー

下地清掃と養生

最初に家具を移動し、建具まわりをマスキングテープと養生シートで保護します。
床面は掃除機でホコリを除去。
これを怠ると紙やすりにゴミが絡んで深い線傷をつける原因になるため要注意です。

番手を替えながら4段階研磨(商業施設)

  1. 荒削り(#40–60)
    剥がれかけの塗膜や打痕を削り平滑化。
    削り過ぎ防止のため、必ず木目に沿って均一な速度で動かします。
  2. 中削り(#60–80)
    荒削り痕を消しながら面を整えます。
    番手を上げるたびに削り粉が細かくなるので、都度掃除機をかけると仕上がりが向上。
  3. 仕上げ(#80–120)
    手触りを左右する最終工程。
    ライトを低い角度から当て、筋が残っていないか確認しながら丁寧に研磨します。

研磨粉の除去と下地乾燥

最後に床全面を掃除機で吸い取ります。
粉が残ると塗装不良やザラつきの原因になるため入念に。
夏場でも30分ほど乾燥させると木目が落ち着き、塗料の吸い込みムラを抑えられます。

塗装・ワックス仕上げ(オプション)

・自然オイル仕上げ:木の呼吸を妨げず、さらっとした足触り。小さなキズを自分で補修しやすい。
・水性ウレタン塗装:耐水性に優れ、ペットや子どもの食べこぼしが多い家庭に最適。
・ハードワックスオイル:オイルの浸透性+ワックス被膜の硬さを両立。ツヤを抑えたマット調も選べます。

塗装乾燥後にポリッシャーで軽く磨くと、粉っぽさのない滑らかな肌触りに仕上がります。

価格を決める三大要素「面積・状態・仕上げ」

要素具体的内容価格への影響度補足説明
面積床の広さ(㎡)★★★★☆10㎡未満は単価高め、50㎡超なら割安になることが多い
状態傷の深さ、旧塗膜の劣化度★★★☆☆ワックス厚盛りや凹みが多いと研磨回数が増えて費用アップ
仕上げオイル・ウレタンなど塗料種、ツヤ調整★★☆☆☆オイルは材料費低め、2液ウレタンは高価&乾燥時間も長い

これらに加えて「都心か地方か」「駐車スペースの有無」など諸経費も絡むため、最終見積もりで差が出る点も頭に入れておきましょう。

DIYと業者依頼のトータルコスト比較

比較項目DIY業者
必要道具サンダー本体(3.5~8万円)
手動系研磨機の購入かレンタルでも異なる
 
紙やすり(番手ごとに数百円×枚数)  
養生・保護具(5千円程度)なし(料金に含まれる) 
技術難易度中~高:均一研磨、塗膜ムラ防止に経験が要る低:プロが作業
作業時間20㎡で4日~(研磨3日+塗装1日)20㎡で1日(養生含む)
失敗リスク削りムラ、段差、粉塵トラブル仕上がり確認も
費用目安道具購入+消耗品=4万~7万円 
(再利用すれば次回は紙やすり代のみ)サンダー掛けのみ2万~6万円 
塗装込み4万~10万円  

ポイントは、未経験者がいきなりリビング全面を研磨するのはハードルが高いこと。
廊下など狭い場所で練習してから本番に挑むか、最初から業者に任せるかで安心感と仕上がりは大きく変わります。

実勢価格の目安「坪単価と料金」

サンダー掛けのみの坪単価

・傷浅め・ワックス剥離主体:4,000~6,000円/㎡(約13,000~20,000円/坪)
・傷深め・旧塗膜完全剥離:6,000~9,000円/㎡(約20,000~30,000円/坪)

サンダー掛け+塗装セット

仕上げ種㎡単価坪換算特徴
自然オイル2回塗り7,000~10,000円23,000~33,000円香りが良くメンテ簡単
水性ウレタン3回塗り8,000~12,000円26,000~40,000円耐水性と硬度が高い
2液ウレタンクリア10,000~15,000円33,000~50,000円商業施設並みの強靭さ

※価格は材料+施工一式、20㎡以上の参考相場。狭い面積は諸経費が上乗せされることがあります。

費用を抑えるコツと見積もりチェックポイント

まとめて頼むと割安になりやすい

1部屋だけでなく隣室も同時施工すると、業者が機材を再搬入する手間が省け単価が下がる場合があります。
小規模リフォームと合わせて相談するとお得になるケースも。

現地調査で「番手数」と「塗装回数」を確認

見積書には「#60→#120→#180の3工程」「オイル2回塗布」など具体的に書いてもらいましょう。
工程が増えるほど費用アップするため、必要最低限かどうか比較検討がしやすくなります。

粉塵対策や家具移動の有無も要チェック

最新の集塵サンダーを使う業者は追加料金でも結果的に部屋への養生コストが下がることも。
家具移動を自分で済ませれば、1~2万円の割引に応じてくれるケースがあります。

失敗しない業者選び・口コミより現場写真と保証で判断

施工実績を写真で確認

ビフォーアフターの拡大写真で「木目の残し方」「塗装ムラ」など細部の仕上がりを見せてくれる業者は総じて丁寧です。逆に遠目の写真だけでは判断が難しいため要注意。

施工保証の期間

サンダー掛け+塗装の場合、1~3年の簡易保証 を用意している会社が増えています。「剥離や白化があった場合は再塗装無償」など条件を事前に確認しましょう。

見積もりは最低でも2社比較

同じ㎡単価でも「下地補修パテ込み」か「別途加算」かで総額が変わります。内訳をそろえて比較することで、過剰な上乗せや極端な安値による手抜きを避けられます。

具体事例で見る費用シミュレーション

ケース1:戸建て住宅40㎡、サンダー掛け

  • 依頼内容:サンダー掛け
  • 見積もり:
    • 研磨 18㎡×6,500円=117,000円
    • 養生・諸経費 25,000円
    • 合計 142,000円(税別)
  • 工期:1.5日
  • コメント:既存ワックスが厚く、荒削りを2パス追加。光沢が抑えられ自然な色合いに。

ケース2:戸建てリビング25㎡

  • 依頼内容:サンダー掛け+2液ウレタン3回塗装
  • 見積もり:
    • 研磨 25㎡×7,500円=187,500円
    • クリア塗装 25㎡×4,000円=100,000円
    • ペット用硬化促進オプション 12,000円
    • 合計 299,500円(税別)
  • 工期:4日
  • コメント:硬質塗膜で爪跡がつきにくく、清掃時の水拭きもOKに。

フローリングサンダー掛けでよくあるQ&A

Q. 合板フローリングでも研磨できる?

合板の単板厚が3mm未満の場合は下地が出るリスクが高くおすすめできません。
カタログで単板厚3mm以上なら、研磨と再塗装で対応可能です。

Q. 冬場でも施工できる?

室温10℃以上あれば可能ですが、乾燥に時間がかかります。
水性塗料は低温で白濁しやすいので、暖房で床面温度を上げてから作業するのがベターです。

Q. 部分補修と全面研磨、どちらが得?

色差が出ても気にならない場所(家具下など)なら部分補修でコストを抑えられます。
ただし日当たりの違いで経年退色が生まれるため、リビング全体など目立つ場所は全面研磨が無難です。

価格だけでなく“仕上がり価値”で選ぶ

フローリングのサンダー掛けは、研磨+再塗装で床の寿命を延ばす賢いメンテナンス です。
相場はサンダー掛けのみで㎡4,000~9,000円、塗装込みで㎡7,000円以上が目安。
DIYなら初回こそ道具代がかかりますが、経験と時間を確保できれば長期的にコストダウンも狙えます。
一方でリビングなど広い面積や高価な無垢材は、保証付きのプロ施工が安心です。

最後にもう一度ポイントを整理しましょう。

  1. 面積・床の状態・仕上げが価格を左右する。
  2. 見積もりには番手数・塗装回数など具体的に記載してもらう。
  3. 施工実績などで業者の信頼度をチェック。

この3ステップを踏めば、「高かったのにムラだらけ」「安く済ませたらすぐ剥げた」といった後悔を回避できます。
あなたの床にとってベストな方法を見極め、心地よい足触りと美しい木目を取り戻してください。

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