一つの空間にいくつもの段差をつくった施工事例|フラットな床が雛壇・小上り小下がりにもなる二重床システム!

高等学校新築工事、置床・乾式二重床及びOAフロア施工

~オーケストラの舞台をつくれっ!床職人奮闘記~

「空間をどう使う?」「どのように使う?」それは住む人にとっても、つくる人にとっても大切なテーマ。
空間の幅を広げる乾式二重床システムは、そんなデザインへの一助となる。

私たちの二重床システムへの想い。それは嵩上げだけで可能性を終わらせてはいけないということ。
建築工事に関わる方にもっと、乾式二重床の可能性について感じてほしい施工事例をお伝えしていきます。

空間デザインにも役立つのが、乾式二重床のフロアシステム。
乾式二重床システムは20ミリ厚のパーティクルボードに、450ピッチで支持脚を配置していくことで床下地をつくることができます。高さは支持脚によって変えることができ、基本的には100mm~1200mm。その他の高さについては特注で注文することができます。空間をどう使いたいのか?どのように使えるのかにも考える幅を持たせることができます。

今回の現場は、音楽室で吹奏楽の部活としても利用される場所。もし、この工事が角材での床組みであったら、どれだけの時間を要したことだろうか?また、水平精度はどれだけ確保できるのだろうか?
支持脚はボルトとナットで構成されていて、ドライバーによって微妙な高さ調整が可能です。ただ、このへんは職人の腕の見せ所にもなりますが・・・

高等学校新築工事、置床・乾式二重床及びOAフロア施工

パーティクルボードと支持脚でこんな空間が!

段差をつくることによってできる蹴込み部は、あらかじめ加工しておき、パーティクルボードの設置と同時に組んでいきます。こうすることで余計な手間が掛からずスムーズに施工して行くことができます。蹴込み用パネルは事前に、弊社の倉庫にて加工されたものを運搬しました。そのため、作業が面白いように流れて行きます。こんな早くできるのかと現場監督さんにありがたがれることも多いです。もちろん、段取りの仕方にもよりますが・・・
他の職人さんと絡むようになってしまうと、この限りではありません。
高等学校新築工事、置床・乾式二重床段差施工

順々に高さを変えてパーティクルボードを設置していきます。同時にレベルも出していきます。意外とこのレベル調整が上手くいかない事もあるんですが、ほとんどの場合、ちょっとしたことで起きています。
例えば、際根太とパーティクルボードにビスを揉む時に、際根太側を先に揉んでしまうと支持脚のゴムが、かしがってしまうなどです。
そうすると、レベルを合わせても水平にならないので、いつまで経っても調整を繰り返し”あれっおかしいな?””あれっおかしいな?”ちゃんと調整しているんだけどな?何てことになるんです。

高等学校新築工事、置床・乾式二重床、万協フロアー支持脚レベル調整

一段一段、組んでいきます。もっと強度を出したい時は、基本ピッチを狭めることで可能ですが、基本的に支持脚は1㎡に対し3.5本。これは壁先行の場合であり、床先行の場合にはさらに支持脚が多く必要になります。

高等学校新築工事、置床・乾式二重床、万協フロアーパーチクルボード用支持脚固定用ビス止め

フラットな床と段差のある床が混在する場所として仕上がっていきます。音楽室だけでなく、映画館なども同様な感じですが、長野県松本市や長野市、千葉県流山市や松戸市の現場では乾式二重床ではなく、鋼製床下地で組んだこともあります。また使わなくなった室内プールの床も同様に鋼製床でフラットなフロアにし直したことがあります。

高等学校新築工事、置床・乾式二重床施工完了

最終的な段差は9段です。過去の経験がいかされました。
基本的には何とかなるのですが、スラブ面の不陸の関係や指示脚の調整幅から外れた時に高さをどうやって調整するかなど、工夫して納めてきた経験です。それも、床の強度を担保して。置床工事は、意外と応用力がつくんです。

以前もパーティクルボードの短手側に、60mm幅以上の配管がいくつも通る時がありました。配管を交わしながらの支持脚の配置、配管の立ち上げ部分への切り込み加工、ここまでは他の現場でも良くある事ですが、他にも多くの点検口設置のための切り込み加工が必要でした。当然、そのままでは強度が弱くなって床が沈んでしまいます。支持脚が設置できなかったのですが上手く工夫して強度を上げました。

まぁ、弊社の倉庫にはあらゆる高さの支持脚をキープしているので、めったに使わない高さ以外であれば1日で届けられるのですが・・・
ただ、面積が大きいと支持脚の必要量もおのずと多くなるので、対応できないこともあります。そんな時に切り抜けてきた方法です。

高等学校新築工事、置床・乾式二重床階段段差施工

置床工事の完了です。
一定の高さで、段々ができました。

レベル調整式OAフロアの施工

続いてOAフロアを施工していきます。
こちらのパネルは、先ほどのパーティクルボードと違いアルミでできています。そのため、いちまい一枚の加工が大変なんです。
しっかりと割り付け、端材ができるだけでないようにします。またカットをできるだけ少なくするようにも計算します。結果として真物が多くなり強度UPにもつながります。

高等学校新築工事、置床・乾式二重床及びOAフロア支持脚設置施工

レベルを調整しパネルを敷き詰めていきます。25mm角や50mm角のOA材が多いですが、施工性で考えれば50mm、配線のし直しやすさを考えれば25mmが良いでしょう。1㎡あたりの枚数で考えれば、4枚敷くのか16枚敷くのかになり敷き詰める手間もレベル調整する手間も加工する手間も全然違います。
私としては50mmでお願いしたいですw

高等学校新築工事、置床・乾式二重床及びOAフロア支持脚設置施工

全てを敷き詰めて終わりです。この後の床仕上げにはタイルカーペットやフロアタイル、たまにフローリング仕上げもありますが、オフィスとして稼働するのであれば仕上げた後でも容易に剥ぐことができるタイルカーペットがおすすめです。模様替えを行う時はもちろんですが、床が汚れてしまった場合でも1枚程度ならご自身でも簡単に交換できるためです。
いかがだったでしょうか?建築の1つのテーマでもある空間デザイン。我々床やも床の可能性について、もっと追及していかなければと考えています。最後までご覧くださってありがとうございました。

乾式二重床のことなら私たちにご相談ください

「階下に音が響く…」「床下に通したい設備が収まらない…」「お客様がくつろげる床ってどんな床…」
そんな“あとから困った”を、私たちは何度も目にしてきました。

例えば、ある焼き肉店の新築店舗。
床下に通したかった排気ダクトのサイズが、なんと支持脚のピッチに収まらず、干渉…。
普通なら「設計ミス」で終わる場面も、私たちの現場対応でクリア。
強度を保ちながら、スマートにかわす工夫を凝らしました。

また、別の現場では、小上がりを作りたいけど“足を伸ばせるスペース”がないというご相談。
そこで机の下を小下がり構造にし、くつろぎやすさも動線も両立させた設計に。
「こんなことまで考えてくれるのか!」と嬉しい声もいただきました。
こうした “もっとこうすればよかった…”を日々の現場でこなしています。
【無料相談受付中】
乾式二重床の施工、納まり、使い勝手…
床施工専門の私たちが、現場に寄り添って「安心できる床」を一緒に作ります。

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