みなさんこんにちは!一概に体育館の床工事っていっても何をやるのかわかりませんよね!そこでシリーズにしてお伝えします。今回は鋼製床下地にについてご紹介します。
体育館の床下地は主に2種類あります。在来軸組工法のように大引きと根太で構成される床下地とベースパネルというボードと支持脚で構成される床下地です。前者を鋼製床下地組床式、後者を鋼製床下地の置床式といいます。
今回施工したのは、組床式の鋼製床下地になります。
体育館鋼製床下地組み施工・墨だしのピッチと大引きの設置について
鋼製床下地で大切なのが、設置の仕方です。一つひとつの作業が体育館の床の強度をつくっていくんです。
今回の工事は体育館の新設床工事になります。
施工の流れとしては、鋼製床の支持脚を設置後、大引と根太を設置、鋼製床下地を組んだ後に捨て張りを行い、大型積層フローリングを貼っていきます。
まずは、支持脚を設置するための墨出しを行います。
鋼製床下地組床式は支持脚に固定鋲(固定ピン)を打ち込んで固定します。脚のピッチ@900mm、大引きピッチは@900mm、根太ピッチ@303mmで設置していきます。
支持脚にはボルトが着いていて回す事で高さを調整します。
支持脚の大引き受けにはゴムがついていて、ここに大引きを設置していくのですが、ある程度、固定しておく必要があります。大引きの自重によって傾くなど施工しにくいからです。
体育館鋼製床下地組み施工・レベル調整について
支持脚の設置後に、大引を受けに固定しレベルを出していきます。
その後、根太を設置しますが、大引きの設置段階でレベルをしっかりと出しておかなければなりません。根太を設置してしまうと調整が出来なくなるからです。この辺のポイントは、木組みの床下地とそんなに変わりません。レベルを確認して調整が必要な場所はレベルを調整します。
体育館鋼製床下地組み施工・根太設置
次に根太を設置してきます。
根太は前述したように@303mmで設置しますが、鋼製床システムによっては300mmで設置することもあります。しかし捨て貼りで使うコンパネが尺モジュールかmモジュールかで加工しなければならなくなります。それでは、この広さを施工するのに大変です。
床下地システム毎で施工方法が違う場合があるので、どんな寸法の材料を使うのも考慮する必要があります。まぁ基本的なことなんですが・・・時々、改修現場で補強が入っていないことがありますが、たわみなどの原因になります。支持脚のピッチや根太のピッチは押さえておく必要があります。補強が必要な場所には必ず必要になりますから。
体育館鋼製床下地組み施工・コンパネ張り
最後に捨て貼りです。この面積になるとビズの打ち込みだけで結構大変なんです。
最後に下地となる合板を貼っていきます。一般的な体育館では12mm、剣道場や柔道場では15mmの厚みのものを使います。実は過去の仕様と現在の仕様では、施工方法もかなり違うことがあります。その後使われるようになった体育器具類を使ってフローリングがボロボロになってしまうこともあります。
やはりコンパネは厚い方が強度が増しますよね!
最期に
いかがだったでしょうか?体育館床下地の施工について紹介してきました。
尚、体育館鋼製床についての疑問や質問については、お問合せください。
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