ご依頼の経緯 〜園長先生の切実な悩み〜
園長先生 :「すみません、床のことでご相談が…」
職人(私):「はい、どのような状況でしょう?」
園長先生:「とにかく汚れが落ちなくて…。拭いても黒ずみが取れないんです。ずっと気になってはいたんですが、もう限界かもしれません」
園長先生が案内してくれたホールの床を見て、私はすぐに気づきました。
職人:「たしかに…全体的に黒ずみが目立ちますね。これは長年の使用によるものですね」
足で軽く踏んでみると、一部の床がふわっと沈み込む感覚。
さらに、隙間が空いている部分では、子どもたちの靴下の繊維やホコリが詰まっていました。
園長先生 :「最近、子どもたちが走るとギシギシ音がするし、時々フワフワするところもあって…」
職人: 「なるほど。これは床下の下地が劣化している可能性がありますね。長年の湿気や摩耗で、床の支えが弱くなっているのかもしれません」
園長先生 :「そうですよね…。つい先日も、子どもがつまずきかけてしまって。幸いケガはなかったんですが、保護者の方にも心配されてしまって」
園長先生は明らかに不安そうな表情でした。小さな子どもたちが毎日使う場所だからこそ、安全性は最優先。
園長先生: 「でも、保育園なのであまり長く工事はできなくて…。子どもたちの活動をなるべく止めない方法ってありますか?」
職人: 「それなら、置床(おきゆか)工法がおすすめです。下地からしっかり補強できるので、沈み込みもなくなりますし、耐久性もアップします」
園長先生: 「なるほど! じゃあ、それでお願いします!」
こうして、築30年の傷んだ床を生まれ変わらせるプロジェクトが始まりました。
床の仕様と問題点
現在の床の状況
現状の床材は複合フローリングです。
しかし、長年の使用によって以下のような問題が発生していました。
✅ 黒ずみ・シミ → 汚れが染み込み、雑巾で拭いても取れない
✅ ひび割れ → 経年劣化で表面が剥がれ、子どもが素足で歩くと危険
✅ 床の浮き沈み → 下地が劣化し、一部の床がフカフカ状態
✅ 隙間の発生 → 湿度の影響で床材が縮み、ホコリが溜まりやすい
このまま放置すると、さらに劣化が進み、床が抜ける可能性もないとは言えませんでした。
採用する床の仕様
保育園という環境を考慮し、以下の仕様で施工を進めることにしました。
✔ 床の構造:廊下の床は「置床工法」を採用し、床の強度と安定性を確保
✔ 床材:耐久性の高い強化フローリングを使用(傷・汚れに強い)
✔ 施工方法:捨て貼り施工で隙間や歪みを最小限に抑える
✔ 仕上げ:防汚コーティングを施し、清掃しやすい仕様に
床改修工事の流れ 〜職人のこだわり施工〜
① 既存床の撤去(解体工事)
まずは、古いフローリングを剥がして床下の状態を確認。
すると、やはり一部の下地材が傷んで緩んでいる部分がありました。また、木材が劣化し、ボロボロになっている箇所も…。
職人の判断: 「このまま新しい床を貼るのは危険。撤去と更新が必要と判断、点検口を設置しメンテナンスもできる長持ちする床を作ろう」
劣化した下地を撤去し、新しい合板を敷いて補強を行いました。
② 置床の設置(床の骨組み)
次に、床を支える「支持脚(しじあし)」を一定間隔で設置。
この支持脚が床の高さを均一に保ち、沈み込みのない安定した床を実現します。
💡 ポイント: 支持脚の高さを1ミリ単位で微調整し、床全体を水平に整える。
職人のこだわり :「子どもたちが全力で走り回ってもビクともしない床にするぞ!」
③ 床材の施工(フローリング捨て貼り)
支持脚とパーチの上に合板を「捨て貼り」、その上からフローリングを施工。
捨て貼りとは、一度下地を作ってから、さらに合板などを貼り付ける方法で、耐久性と安定感がアップします。
💡 ポイント: 床材を詰めすぎてしまうと下地が床鳴りの原因になるので適度なクリアランスを取る。
園長先生の喜びの声
園長先生: 「すごい…! こんなにキレイになるなんて!」
職人 :「これで子どもたちも安心して走り回れますね」
園長先生 :「本当にありがとうございます! 保護者の皆さんにも早く見てもらいたいです!」
こうして、築30年の保育園の床が見違えるほど美しく生まれ変わりました。
〜保育園の床改修を考えている方へ〜
✅ 床の黒ずみ・シミが落ちない
✅ 床が沈む・ギシギシ音がする
✅ 子どもがつまずきやすくなっている
こんな症状が出てきたら、床の改修を考えるタイミング!
安全で長持ちする床に生まれ変わる方法をご提案しますので、ぜひご相談ください!