~保育園の床を復活せよ!床職人奮闘記~
園長先生から、建物の改修に伴い、こんな相談をいただきました。
うちの園、もう築20年以上になるんですけど、最近いろいろ問題が出てきて…
私:「なるほど、具体的にどんな感じでしょう?」
床が黒ずんできたり、あと、浮き沈みとか、ささくれ、隙間とかあるんだよね…シミや汚れもひどくて、拭いても取れなくて…
私:「それは気になりますね。」
そうなんです!安全面でも心配ですし!
園を見に来た親御さんに『あれ…床、ちょっと古いな…』なんて思われたら、印象も悪くなるし…
ずっと、気になっていたんですよ!
私「一度、床の状態を見て、ご提案しますね」
ご相談の経緯
相談していただいた経緯を説明すると、千曲市の鴇沢設計の設計士さんからご依頼。
「保育園に行って、どんなことで困ってるのか聞いてきて、床の改修方法を提案してほしい!」
さっそく保育園へ行き、ヒアリング開始!
「床の黒ずみが目立ってきて…」「シミや汚れもひどくて、拭いても取れなくて…」「冬場の床が冷たくて…」こうして、実際の声を元に改修プランが練られていく。
仕様が決まり、設計が進んでいったのでした。
床の仕様について
園は子どもたちが元気いっぱいに走り回る場所だから、置床を採用。
ほどよいクッション性があり、足音も抑えられる。
これなら毎日「ドタバタ!」鬼ごっこ大会が繰り広げられても安心だ!
しかし、問題は保育室の床!
ここは子どもたちが1日中過ごす“リビング”のような場所。
だからこそ、冬に「ヒヤッ!」とするような冷たい床ではダメ!
そこで登場するのが、裏打ち断熱仕様の置床!
この置床は、二重床構造になっており、コンクリートの上にパーティクルボードで組んだ床が乗ることで、空気の層ができる。これが断熱材となり、冷気をシャットアウトもする!
さらに、裏打ち断熱パネルをプラスすれば、より効果的に!
「考えてみてほしい」冬の朝、素足でフローリングに降りた瞬間の「ヒヤッ…!」。
子どもたちがこれを感じなくて済むなら、それはもう、最高の床じゃないか!?
「写真をパシャリ」使用床材
さて、今回の床づくりのテーマは「子どもたちが快適に過ごせる床」!
まずは、床づくりの最初のステップ「材料搬入」
際根太、パーティクルボード、断熱材、そして針葉樹合板が次々と運び込まれ、まるで「これから大工事が始まるぞ!」というワクワク感が高まる。
材料搬入……完了!
床改修工事スタート
いよいよ床下地の組み立て開始!
まずは廊下。
しかし、ここで難関が…。
廊下が狭い! なんとボードの幅1枚分もない!
「どうする…?」答えはシンプル!
「じゃあ、そのサイズにカットすればいい!」
長いボードをそのまま使うことはできないが、慎重にカットしてピッタリ敷けば問題なし。
ただし、狭いスペースではジョイント(継ぎ目)を作るのはNG! 小さな継ぎ目が多くなると、後々の強度が心配になるからだ。次の工程は針葉樹合板の捨て貼り!
ここでポイントは、パーチ(パーティクルボード)の長手方向と針葉樹合板の長手方向が直行するように貼ること!
なぜか? それは、板を交差させることで強度がアップするから! まるで織物のように、しっかり組み合わせることで、頑丈な床が完成するのだ!
狭くても、細かい工夫と計算が詰まった床づくり。
下地工事の完成だっ!外気の影響を受けにくいこの構造が、子どもたちの快適な生活を支える。
こうして、廊下は丈夫に、保育室はぬくもりたっぷりに仕上がった!
フローリング捨て貼り施工
さあ、針葉樹合板の捨て貼りが完了したら、いよいよ仕上げのフローリング張りだ!
ここからが床職人の真骨頂だ!
まず使うのはフロアステープル。
「ステープル…? なんだそれ?」と思うかもしれないが、これはいわば“超強力ホッチキス”! 釘の代わりとなるこの二股の留め具を使い、フローリングを一枚ずつガッチリ固定していくのだ。
そして、ただ留めるだけではない。角度が肝心!
フローリングの実(さね)に向けて、45度の角度でステープルを打ち込む。
これによって、表面に釘穴が残らず、美しい仕上がりになる!
さらに、接着剤の“糸付け”!
これは303mm間隔で、まるで糸のように塗っていく。
ステープルも同じピッチで打ち込み、強度を均等に保つ。まさに計算し尽くされた施工要領!
こうして、一枚ずつ確実に張り進められるフローリング。
どんどん完成形に近づいていくこの瞬間、パズルのピースがはまっていくような快感がたまらない
実は、フローリングを張るときの「方向」かなり重要なポイントだ!
基本的には長手方向に張るのが一般的。なぜか?
それは…部屋が広く見えるから!
まるで奥行きが増したかのようにスッキリとした印象になり、天井の木目とも揃えれば、空間全体がグッと引き締まる。しかし、廊下はちょっとした例外!
時には見切りなしで、部屋とフローリングを統一することもある。
その場合、どこかの廊下は短手方向に張ることになる。
「えっ、それって見た目大丈夫なの?」と思うかもしれないが…
心配ご無用! これが意外と違和感なくキレイに仕上がる!もちろん、イメージあってのものだが……
そして…ついに…フローリング施工、完了!
部屋全体が美しく整い、広がりを感じる空間が誕生した!
床が完成! ご依頼、ありがとうございました!