中学校置床・乾式二重床/フローリング工事事例
中学校の置床工事です。
中学校では床仕上げがフローリングだった場合、フローリングの直貼りで仕上げられるケースと、二重床の施工後にフローリングを貼るケースに分けられます。
今回は、二重床を施工後に無垢フローリングを貼り、その後オイルで仕上げた事例です。
万協の乾式二重床で使いました。その後、針葉樹合板を貼り床下地の完成です。
公共施設や商業施設に求められる床の性能とは?
次にフローリングを貼っていきます。ところで、一般住宅と商業施設に求められる床性能って何が違うのでしょうか?
一般住宅は、耐久性やメンテナンス性が重視されますが、商業施設は人が多く利用するといった、観点から考える必要があります。例えば、土足で歩くような場合には、土足対応の床材を選ばなければなりません。
商業施設の床に必要な性能は、一般的には次のようなものです。
耐摩耗性
人が多く歩く場所なので、床面が摩耗します。重歩行用フローリング、耐摩耗性が高い床材を選ぶことで、長期間にわたって美観や安全性を保つことができます。
耐衝撃性
授業に間に合うように走ることもあります。歩くよりも、さらに強い衝撃や振動が床に伝わります。耐衝撃性の高い床材を選ぶことで、長期的に床の強度を保ちます。
耐水性
雨天時に外から水を持ち込んだり、手洗い時に水を飛ばしてしまうことがあります。また、清掃で多くの水を使ってしまうこともあります。
耐水性が高い床材を選ぶことで、床材の劣化や腐食を防ぎ、衛生面にも配慮することができます。
メンテナンス性
床材は、衛生的に保つために定期的な清掃が必要です。清掃性が高く、汚れがつきにくい床材を選ぶことで、清掃の効率化や衛生的な環境を保つことができます。
フローリング張りで注意したいこと
無垢フローリングの施工箇所は、トイレなどの水回りを除いた床になります。
フローリングを張る前に、墨出しを行い、真っ直ぐなラインを出す必要があります。フローリングを張る際の目安となるものなので、時々、確認して行っていきます。
墨を間違えてしまうと、仕上がった際に斜めになってしまいます。
今回、フローリングの接着剤はウレタンを使います。フローリング張りにおいて接着剤の選定は意外と重要です。
直貼り用、捨て貼り用、二重張り用などで推奨されている接着剤は異なります。
適切な接着剤を使うことで、フローリングの剥がれや浮きを防止することができます。
フローリングを張る際には、ジョイントの間隔にも気をつけなければなりません。隣同士で同じような場所にジョイントがあると、力が掛かりやすくなり強度的によくありません。
15cm程度はあける必要があります。
ちなみにジョイントとは、フローリング同士がくっつく場所で、一般的にはサネで固定されます。
しっかりと打ち込まないと、ジョイント部分に隙間が空いてしまうので、ゴムハンマーで叩いてはめていきます。
無垢フローリングがリフォームに優れるこれだけの理由
無垢材のよさは、自然な調湿効果があるため、室内環境の湿度調整に役立ちます。また、耐久性が高く、長期的な使用に向いています。
表面が、傷んできた場合でも研磨で再生できます。張替えるリフォームは、既存床の解体や撤去費用、産廃処分費、新たな床材の購入費、手間代が発生しますが、研磨の場合には、削りとコーティングの費用、そして削った木の粉の処分費だけです。そのため無垢を使う事は、長期的な視点でも環境に優しい選択といえます。
最期に
無垢フローリングは、多量の水を使った掃除やワックスは不向きです。乾燥した木は水に弱く、吸収と乾燥を繰り返すことで、ダメージが蓄積されていき、後に欠けや割れを発生させます。
無垢フローリング専用のメンテナンス用品を使用することで、きれいに維持していくことができます。