賃貸フローリングが傷だらけで張り替えたい!費用相場と負担割合を徹底解説

アパートの床が年月とともに傷つき、汚れが目立ってくると、気になりますよね。
足元を見るたびに「あのシミは前からあったかな」「歩くたびにきしむ音がでてきた」退去時には直さなきゃいけないのかなぁ~。
何とかしたいと考える一方で、「張替えにどれくらい費用がかかるのか分からない」「大家さんに頼むと予想以上に高額請求されるかも」と不安になるのも無理はありません。
賃貸アパートでは借主とオーナーの費用負担範囲が曖昧で、契約トラブルに発展するケースもあるため、事前に知識を押さえておくことが重要です。
この記事では、アパートのフローリング張替費用に関する基本的な相場や費用の内訳、コストを抑える具体的な方法、さらには賃貸物件での費用負担のポイントを、実際の事例や補足説明を交えながらわかりやすく解説します。
リフォームのタイミングや業者選びのコツも紹介しますので、これから床の張替えを検討している方はぜひ参考にしてください。

フローリング張替えにかかる費用の基本

フローリング張替えに必要な費用は、部屋の広さや使用する材料、施工方法などの条件によって大きく変動します。
具体的には、畳の6畳分か8畳分かで必要な材料量が異なり、それに伴って材料費や施工工賃が増減します。
また、素材によって耐久性や見た目の印象も変わり、結果として選ぶ材料の単価に差が生まれます。
さらに既存の床材を撤去し廃棄処分する場合には別途撤去費用が発生し、リフォーム業者の出張交通費や現地調査費といった諸経費も加算されるのが一般的です。
最終的な総額はこれらすべてを含めた合計額となるため、見積もり段階でどの費用が含まれているかをしっかり確認することが大切です。
次に、部屋の広さ別におおよその相場感を見ていきます。

 部屋の広さ別の相場

一般的な6畳の部屋をフローリング張替えする場合の相場はおおむね10万円から20万円程度とされており、8畳の部屋では12万円から23万円程度が目安となります。
この価格差は、床面積の増加に伴う材料の使用量と施工時間の差が主な要因です。
たとえば6畳のお部屋では約10平方メートル分の床材を用意し、8畳では約13平方メートル分が必要になるため、その差に比例して材料費や施工費が上がります。
また、繁忙期や閑散期によって業者の稼働率が変わることもあり、オフシーズンを狙うことで割引を受けられる場合があります。
地域によっても労務単価や運搬費用にばらつきがあるため、複数の業者から見積もりを取る際には「同じ条件で比較する」ことが重要です。
ただし、アパートではコスパの高いフローリングが使われている場合が多く、8万円台で直せたケースもあります。

費用の内訳を詳しく見る

費用を正確に把握するためには、材料費・施工費・諸経費の3つの要素に分けて考えると整理しやすくなります。
材料費はフローリングの種類によって大きく異なり、施工費は「張替え方式」と「重ね張り方式」で工賃と工期に差が生じるのが特徴です。
諸経費には既存床材の撤去・廃棄費用や運搬費、見積もり調査費などが含まれます。
これらを明確に把握しておかないと、契約後に「想定外の追加費用が発生した」といったトラブルにつながる可能性があるため、見積書の内訳記載をしっかりチェックしましょう。

材料費の違いと特徴

材料費は、主に複合フローリングと無垢フローリングの2種類に大別されます。
複合フローリングは合板の上に化粧シートや薄い単板を貼ったもので、価格が比較的安く耐久性・安定性に優れるため、コストパフォーマンスを重視する場合に選ばれることが多いです。
一方、無垢フローリングは天然木をそのまま使用するため、自然な質感や調湿機能があり、見た目や肌触りにこだわる方に好まれますが、複合フローリングに比べて価格帯が高めに設定されています。

以下の表は各種フローリングの特徴と㎡あたりの価格帯をまとめたものです。

フローリング種類特徴材料費(㎡あたり)
複合フローリング合板の上に化粧シートを貼った構造。耐久性や安定性に優れ、反りや伸縮が少ない。4,000~9,000円
無垢フローリング天然の一枚板を使用。質感が良く調湿性が高いが、環境条件によって反りや縮みが生じる場合がある。10,000~20,000円

上記の表からもわかるように、複合フローリングは比較的安価で施工しやすい一方、無垢材は初期コストが高くなる分、床の雰囲気や住環境の快適性を高める効果があります。
また、無垢材は自然素材のため季節や気温・湿度の変化に伴ってわずかな伸縮が生じる点を理解したうえで選択する必要があります。
さらに、メーカーやグレードによっても価格や耐久性能に違いがあるため、予算と求める品質のバランスを考慮して選ぶことが大切です。

施工費の違い:張替えと重ね張り

施工費は既存の床材をすべて剥がして新しいフローリングを張る「張替え」と、既存床材の上から新たに床材を貼る「重ね張り」の2種類で大きく変わります。
張替えは撤去から下地調整まで行うため、作業工程が多く工事期間も長くなるぶん、施工費用は重ね張りに比べて数万円から十数万円程度高くなるケースが一般的です。
重ね張りは工期が短く費用を抑えやすい一方、床の水平や下地の劣化状況によっては不十分な仕上がりになるリスクがあります。
また、張替えの場合は下地の不陸(凹凸)を直せるため、長期的に見たときの耐久性や見た目の美しさが向上します。
施工期間は張替えで半日から1日重ね張りで1日程度が目安ですが、下地調整が必要になるとさらに日数がかかる場合がある点も確認しておきましょう。

その他の費用項目

材料費と施工費以外にも、既存床材の撤去費用や廃材処理費、運搬費、見積もり調査費用が発生します。
特に撤去費用は、既存のフローリングが剥がしにくい接着剤で貼り付けられている場合や、防音シートなどの下地材を同時に除去する必要がある場合に高くなる傾向があります。
廃材処分費は地域ごとに料金が異なるため、リフォーム業者によって見積価格の幅が生まれるポイントです。
見積もり調査費用は、現地調査時に発生する出張交通費や診断費用として別途請求されることがあるため、事前に「見積もりは無料か」「追加費用の有無」を確認しておくと安心です。
また、部分的な補修で済む小さな傷やへこみの場合には、全面張替えではなく補修キットやパテを用いて簡易補修を行うことで、数千円から数万円程度のコストダウンが期待できます。

コストを抑えるポイント

フローリング張替えにかかる総額を抑えたい場合は、施工方法の選択や材料選び、業者比較など複数の視点から検討すると効果的です。
まずは張替えより安価な重ね張りを活用しつつ、コストパフォーマンスに優れた複合フローリングやクッションフロアを選ぶことで材料費を抑えられます。
また、見積もりを複数社から取得し、条件や価格を細かく比較することで、相場よりも割安に施工できる可能性が高まります。
季節や曜日によっては業者の繁忙度に差が生じ、オフシーズンや平日の工事で割引を受けやすくなる点も覚えておきましょう。
さらに、DIYで下地パテ埋めなど一部作業を自分で行うことで、プロの工賃を一部節約する方法もありますが、仕上がりの品質を優先する場合はプロ施工をおすすめします。

重ね張りのメリットと注意点

重ね張りは既存のフローリングを剥がさずに上から新しい床材を貼る施工方法で、撤去費用や廃材処理費が不要となるため総額を大幅に節約できます。
工期も短く、1日から2日程度で完了するケースが多いため、入居者の退去立会いや業務への影響を最小限に抑えられます。
ただし、床の傾きや凹凸がそのまま表面に響きやすいため、下地の状態が悪い場合は見た目や耐久性に支障が出るリスクがある点に注意が必要です。
事前の下地調整やパテ埋めなどの追加工事が発生する場合には、重ね張りでもある程度費用がかかる可能性があることを念頭に置きましょう。
特に古いアパートでは下地木材の劣化が進んでいることも多いため、業者の診断結果を慎重に確認してください。

クッションフロア活用術

クッションフロアは塩化ビニル素材を使用した床材で、フローリングに比べて材料費が安く、水や汚れに強い特性があります。
キッチンや洗面所など水回りに使用すると、汚れや水染みの発生を抑えることができ、日常的な掃除も簡単になる点が大きなメリットです。
柄や色のバリエーションも豊富で、本物の木目調やタイル調など、デザイン性を損なわずにコストダウンが図れます。
ただし、耐久性や重厚感では木質系フローリングに劣るため、リビングなど居室部分には硬質フローリングを併用するなど、使い分けを検討するとよいでしょう。
見た目の質感を重視する場合は、木目パターンのクッションフロアでも上質感の高いグレードを選ぶと満足度が上がります。

業者選びで賢く節約

施工費用を抑えるうえで最も手軽なのが複数業者からの見積もり取得です。
できれば3社以上の見積もりを比較し、同じ条件で内訳を揃えてチェックすることで、過剰に高い費用や過小な工事内容を見抜きやすくなります。見積もりの際には「材料の種類」「施工方法」「諸経費の有無」を細かく確認し、追加費用の発生条件を明確にしておきましょう。
また、リフォーム会社だけでなく、地元工務店や専門の床材施工業者にも声をかけると、相場よりリーズナブルな提案が得られることがあります。信用できる業者を選ぶためには、過去施工例や顧客レビューをチェックし、実際の仕上がり写真や保証内容を必ず確認することをおすすめします。

 賃貸物件オーナーと入居者の費用負担

賃貸物件においてフローリング張替え費用を誰が負担するかは、原状回復義務の範囲や故意・過失の有無で判断されます。
オーナー負担となるのは通常の使用による劣化や経年変化が原因の床材の交換で、借主負担には含まれません。
一方で、借主の不注意やペットによる傷、重い家具の設置によるへこみなど、契約上「故意または過失」とみなされる損傷については、借主に修繕費用を請求できるケースがあります。
トラブルを未然に防ぐには、入居中から床の保護マットやラグを活用し、傷やへこみを防ぐ対策を行うことが大切です。

 原状回復義務の範囲

原状回復義務とは、賃貸契約終了時に借主が借りた当初の状態に戻す責任のことで、「通常の使用による自然な劣化」は負担対象外とされています。たとえば、家具移動によって生じる微細なこすれや、時間の経過による色褪せなどはオーナー負担で対応するのが一般的です。
ただし、契約書で特別に取り決めがある場合や、借主側の過度な使用で著しい損耗が起きたと判断されるケースでは、借主に原状回復費用を請求される可能性があります。

故意・過失による修繕費用

借主の責任となる「故意・過失」による損傷は、ペットの爪による引っかき傷、子どもが遊んでつけた深いへこみ、重い家具を移動させた際にできた大きな凹みなどが該当します。
こうした場合、オーナーは修繕業者による張替えや補修工事の見積もりを取り、借主に費用負担を求めることができます。
費用の負担割合は契約内容や損傷の程度によって異なりますが、全額借主負担となるケースもあるため、日ごろから傷をつけない配慮が重要です。

 トラブル回避のための日常ケア

退去時の張替えトラブルを避けるためには、入居中から床の保護マットやカーペット、ラグなどを活用し、直置きを避けることが効果的です。
また、掃除の際には硬いブラシや金属製のヘラなどを使用せず、柔らかいモップや布で優しく拭くことで、細かな傷や塗装の剥がれを防げます。
定期的にメンテナンス用のワックスを塗布することで表面保護効果を高め、フローリングの美観を長持ちさせることができます。
小さな傷やへこみは市販の補修キットで対応できる場合もあるため、入居中から手元に補修用品を用意しておくと安心です。

リフォーム業者への相談を

アパートのフローリング張替えには、部屋の広さや材料、施工方法によって幅広い費用帯が存在し、見積もりの内訳を理解することが成功の鍵となります。
コストを抑えたい場合は重ね張りやクッションフロアの活用、複数業者からの比較検討を行いましょう。
賃貸物件の場合は原状回復義務や故意・過失の区別を把握し、日常ケアでトラブル回避を心がけることが大切です。
より詳しい情報や具体的な見積もりを知りたい方は、実績豊富なリフォーム業者に相談し、現地調査をもとに最適なプランを提案してもらうことをおすすめします。
自分の予算や希望に合った施工方法を選び、快適で安全な住環境を手に入れましょう。

 

 

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