東京都大田区で行われている体育館床改修方法と工事の流れ

   

「明日の部活の練習は体育館でバスケ三昧!」と張り切っていたのに、直前になって「床工事のため休館」の掲示を目にしてガッカリした経験はありませんか。
大会に向けた最終調整、サークルの大切なイベント、地域の子どもたちへの教室開講
どれも待ったなしの予定だけに、予告なく使えなくなると「そーだよなぁ、もっと早く知っていれば…」と悔やむ気持ちになるものです。
大田区内にも複数の体育館があり、それぞれ築年数や使用頻度が異なるため、床の劣化度合いや改修スケジュールを把握しづらいのが現状です。
本記事では、床材の種類や工事の種類・流れ、実際の事例、利用者が押さえるべきポイントまでを網羅的に解説します。
これを読めば、休館情報を事前にキャッチし、代替プランを立てたうえで、工事後の新しい床を安心して使いこなせるようになります。

体育館床の種類と特徴

大田区の体育館床は、用途や予算、メンテナンス体制に応じて以下の主な3種類が採用されます。

木製フローリング(合板床)

最も伝統的な床材で、適度な弾力性と衝撃吸収性を備え、バスケットボールやバレーボールなど強い着地衝撃をともなう競技に適合します。
表面の塗装によって摩耗や水分を防ぎますが、数年ごとの再塗装が必要です。
耐用年数は20~30年と長めですが、メンテナンス体制を整えることが前提です。

長尺シート(塩ビシート床)

塩化ビニル製のシートを繋ぎ合わせた床材で、防水性・耐汚染性に優れ、清掃がしやすいのが特長です。
施工期間が短くコストを抑えやすいため、多目的に使われる体育館や屋外に面する施設で採用されることが多いです。
耐用年数は10~20年程度で、表面の劣化が進んだら全面張り替えを行います。

体育館床工事の種類と目的

体育館床は使用状況に応じてさまざまな改修工事を行い、安全性と快適性を維持します。
代表的なものを紹介します。

全面張り替え工事

既存床材全体が老朽化し、補修では対応しきれない場合に行います。
既存の床を剥がし、床下地、新規床材を敷設することで耐用年数を一新。
大規模施設では休館期間が長くなる反面、次回大規模補修までのサイクルを大きく延ばせるメリットがあります。

部分補修工事

ささくれや剥離が一部に限られる場合、損傷個所だけを張り替えやパテ補修材で修復します。
工期が短く、全面休館を伴わない夜間や週末限定の施工も可能。
利用者への影響を最小限に抑えられる点が魅力です。

床研磨・再塗装工事

木製フローリングや塗り床で摩耗が進んだ場合、表面をサンダーで研磨し、ウレタン塗装3回と多層重ねます。
滑り止め性能と耐摩耗性を回復し、見た目の美観も向上します。
2~3週間程度。

ライン引き工事

競技ラインが消えかけた場合、各競技規則に合致した幅・色で正確に引き直します。
視認性と美観を同時に回復し、公正な試合環境をサポートします。

大田区総合体育館メインアリーナの事例

大田区総合体育館のメインアリーナは約1,824㎡の広さを誇り、バレーボール3面、バスケットボール2面分の競技フロアを備えています。
固定席約2,000席、可動席約2,000席を収容する大規模施設だけに、年に1度の床研磨・ワックス塗布と5年に1度の全面再塗装を実施し、20年ごとに床張り替えを行う長期スケジュールを組んでいます。
利用者からは「大会前のコートラインが鮮明で安心感がある」「滑り止め性能が安定していてケガが少ない」と好評です。

床工事の流れと注意点

大田区の公共施設工事は競争入札で発注され、以下のように進行します。

現地調査と仕様決定

施設課と設計業者による現地点検で劣化度合いを測定し、床材種別、下地補強、塗装仕様、ライン引き幅など詳細を決定。
利用頻度や予算を考慮し、全面張り替えか部分補修かを選定します。

既存床材撤去と下地処理

全面張り替えの場合は既存床板を撤去します。

新規床材敷設または研磨・塗装

床材張り替え時は接着剤で貼り付け、多数回の乾燥養生を経て強度を確保。
研磨塗装時はサンドペーパー番手を段階的に上げ、プライマー→樹脂塗料→ワックスを時間管理しながら重ね塗りします。

ライン引きと最終検査

視認性テストや摩擦係数試験を行い、安全性を確認してからコートラインを描画。
工事完了後は利用者代表を交えて最終確認を行い、引き渡します。

利用者向け準備と代替策

床工事で全面休館となる場合、以下のポイントで事前準備をしましょう。
・近隣の学校体育館や区立スポーツセンターをリストアップし、オンライン予約や窓口へ仮予約
・区公式サイト「施設お知らせ」で工事スケジュールを随時チェック
・チーム内で工事期間中の練習計画を見直し、代替施設の利用条件を共有

最新情報の入手方法

大田区公式ウェブサイト「施設お知らせ」
利用予定の体育館管理事務所への直接問い合わせ
大田区都市施設課への年度改修計画照会

まとめ

大田区の体育館床工事は、安全性と快適性を両立させるために不可欠な取り組みです。
床材の張り替えから部分補修、研磨・再塗装、ライン引きまで多岐にわたる工事を計画的に実施し、利用者が安心してスポーツに集中できる環境を提供しています。
工事情報をこまめにチェックし、代替プランを事前に用意することで休館の影響を最小限に抑え、リニューアル後の新床でより充実したスポーツライフをお楽しみください。

 

 

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