床を歩いていて「なんだか沈む感じがする」と違和感を抱いたことはありませんか?
築年数の経った住まいでは特に多く見られるこの症状。
つい見過ごしてしまいがちですが、実は床の沈みには深刻な原因が隠れている場合があります。
原因を放置すると修理費用がかさむだけでなく、建物全体の安全性にも影響を与える恐れがあります。
本記事では、床が沈む原因と修理費用の目安、放置することのリスク、そして修理費用を抑えるための具体策を分かりやすく解説します。
床が沈む主な原因とは?
木材の劣化や腐食が床沈みの根本原因に
床の構造を支える根太や大引などの木部が、湿気や経年劣化、シロアリの被害により傷んでしまうと、床が支えられなくなり沈み込みが発生します。特に水回り付近や風通しの悪い場所での腐食は進行しやすいため、注意が必要です。
地盤沈下が床沈みを引き起こすことも
建物の土台である地盤が沈下すると、床面に歪みや沈みが発生します。
特に軟弱な地盤や盛土の上に建てられた住宅で多く見られ、専門的な調査と対策が必要です。
湿気が多い環境では木材が腐食しやすい
床下の通気性が悪い住宅では、湿気がこもって木部の腐食が進行しやすくなります。
結露や漏水も沈みの原因となるため、定期的な床下点検が重要です。
重たい家具を長期間置いていたことによる沈み
同じ場所に重い家具や家電を長期間置いていると、局所的に負荷が集中し、床材がへこむ原因になります。
床が沈む修理費用の目安
修理の範囲によって必要な費用は大きく変わります。以下に、主な修理内容とその費用目安を表でまとめました。
修理内容 | 費用の目安(税込) | 補足説明 |
---|---|---|
部分的な床材の張り替え | 数万円~ | 傷んだフローリング材の交換で済む場合 |
床下の根太・大引の交換 | 10万円~30万円 | 腐食やシロアリ被害による構造材の補修 |
床全体の張り替え(6畳間) | 10万円~25万円 | 範囲が広い場合や床材の全面交換が必要な場合 |
地盤改良工事(沈下対策) | 専門家への相談・見積り | 建物の基礎レベルでの補強が必要なケース |
修理費用を抑えるためにできること
早めの対処が被害拡大を防ぐカギ
床の沈みを放置しておくと、被害範囲が広がって構造材まで腐食が進む恐れがあります。
早期発見・早期対応を行うことで、部分補修で済む可能性が高まり、結果として費用も抑えられます。
複数の業者から相見積もりを取る
修理内容によって費用に差が出るため、1社だけでなく複数の業者に現地調査と見積もりを依頼しましょう。
相場を把握することができ、無駄なコストを防げます。
軽微な沈みならDIY補修も可能
沈みがごくわずかで、床下に異常がなければ、厚めの合板やベニヤ板を床上に敷いて一時的に対処する方法もあります。
ただしこれは応急処置に過ぎないため、早期に専門業者の点検を受けましょう。
床の沈みを放置するリスク
傾いた床は生活にも影響を及ぼす
床が傾いていると、家具が滑ったり、ドアや窓の開閉がしにくくなるなど日常生活に支障をきたします。
家族の転倒事故にもつながるため、安全性の観点からも放置は避けるべきです。
最悪の場合は建物全体に影響も
地盤沈下や腐食による沈みが進行すると、建物全体の構造にまで負荷がかかり、基礎からの改修が必要になるケースもあります。
結果的に数百万円規模の費用になるリスクもあるため、油断は禁物です。
まとめ
床の沈みは「ただの古さ」ではなく、構造や安全に関わる重大なサインかもしれません。
気になる沈みがある場合は、応急処置ではなく、できるだけ早く専門の業者に相談することをおすすめします。
早期対応こそが、修理費用と住まいの安全を守る最大のポイントです。