コンテナハウスに床をつくりたい人必見!構造・用途・床づくりのポイントを徹底解説

   

「DIYでコンテナを使ってガレージを作りたい」「中古コンテナを買って事務所にしたい」「でも床ってどう仕上げればいいの?」
最近、自由度の高さとコストの安さから人気を集めるコンテナハウス。
しかし、元々は貨物用の箱なので、そのままでは断熱性もなく、床も鉄板むき出し。
快適な空間に仕上げるには、床づくりがとても重要です。
この記事では、コンテナハウスの構造や素材から、用途別のポイント、床工事の種類、施工例まで、初心者にもわかりやすく解説します!

コンテナハウスの基本構造と素材を理解しよう

鋼鉄製の頑丈な構造が特徴

コンテナハウスの構造体は「重量鉄骨(鋼鉄)」で作られており、厚さ6mm以上の鉄板が用いられています。
そのため、非常に高い耐久性・耐震性を備えています。

◆構造材:鋼鉄フレーム(厚さ6mm以上)
コンテナハウスの骨組みとなるのは、厚さ6mm以上の鋼鉄製フレームです。
これは本来、船上輸送やトレーラーでの輸送に耐えるために設計されたもの。風速40〜50m級の暴風や、2~3段積みにも耐えられる強度があります。つまり、「頑丈さ」でいえば、一般的な木造住宅とは一線を画す構造。
地震や台風に強く、過酷な環境でも形を保ちやすいというのが最大の魅力です。

◆外壁材:鉄の壁(+外装仕上げ材で変更可)
基本の外壁は鋼鉄プレート製で、輸送時にはキズや衝突にも耐えるようにできています。
そのまま使えば、まさに“インダストリアル系”の無骨な雰囲気が活きたデザインに。
ただし、居住性やデザイン性を高めるために、外壁にはサイディングや断熱パネル、木材仕上げなどを後施工するケースも多く、店舗や住宅としても十分な質感を出すことが可能です。

◆床材(標準):合板 or 鉄板むき出し
コンテナの床は、基本的に厚手の合板(ウッドフロア)で構成されています。
輸送用の標準仕様では鉄板むき出しのままのものもあり、無骨で重厚な印象が特徴です。
住宅やオフィスとして使用する場合には、床下に断熱材を入れてフローリングや長尺シートなどを施工し、快適性を高める改修を行うのが一般的です。

外壁仕上げで見た目は自由に変更可能

外観にこだわりたい方は、レンガタイル・木目パネル・外装用金属サイディングなどを取り付けてカスタマイズできます。
室内同様、外観も「見せ方次第」でおしゃれに仕上げられます。

コンテナハウスの主な用途と必要な工事

ガレージ・倉庫としての利用が一般的

床をコンクリートや樹脂塗装で仕上げ、簡易な内装で利用するのがガレージや倉庫としてのスタイルです。
荷物の出し入れや車の保管など、耐久性が重視されます。

事務所・店舗・住宅として使うには内装工事が必須

コンテナハウスはそのままでは“鉄の箱”。断熱も、電気も、水も通っていない状態です。
ですが、ここに必要な内装工事をしっかりと加えることで、快適な住宅・店舗・事務所として生まれ変わります。
以下に、使用目的に合わせた最低限必要な内装工事をまとめました。

断熱材の設置

鉄製の壁は、外気の熱をそのまま室内に伝えやすい構造。
◆夏はサウナのように熱がこもり
◆冬は外気と同じ温度で室内が冷え切る
そんな環境を改善するために、床・壁・天井のすべてに断熱材を入れることが基本中の基本です。
施工には、発泡ウレタンやグラスウールなどの断熱材を隙間なく敷き詰め、外気と室内の熱をしっかり遮断することが求められます。

電気配線・照明

コンテナはそもそも照明もコンセントもありません。
居住空間や店舗として使うには、
◆照明の位置
◆スイッチの場所
◆コンセントの数と位置
◆LANケーブルやテレビ配線の有無
などを事前にしっかりと設計・計画し、壁の内部に電気配線を這わせて施工します。
照明器具やダウンライトの取り付けもこの段階で行います。

給排水工事

水回りが必要な場合は、給水管と排水管の設置が必須です。
◆キッチン
◆トイレ
◆洗面台
◆シャワーや浴室
などを設置する場合には、床下を利用して給排水管を通し、外部の配管と接続する必要があります。
これは建物の配置や地形、用途に合わせて個別にプランニングする必要がある部分です。

エアコン取り付け

コンテナの室温は外気の影響を非常に受けやすいため、エアコンなどの空調設備は必須です。
壁面に室内機を設置し、外部に室外機を設置することで快適な温度管理が可能になります。
最近では床暖房や壁掛けファンとの併用など、空間に応じた多様な施工が可能です。

床づくりの種類と選び方|コンテナの用途別で考える

床仕上げの種類と比較表

床仕上げ素材 特徴 適した用途
合板(ベニヤ) 加工がしやすく安価。DIYにも人気。 倉庫、事務所、仮設建物
フローリング 見た目が美しく、室内向きの定番素材。 住宅、店舗、オフィス
塗床(ウレタン・エポキシ) 防滑・耐久性に優れる塗装仕上げ。 ガレージ、工場、厨房
クッションフロア 防水性と柔らかさ。清掃もしやすい。 サロン、仮住まい、子供部屋
タイル・モルタル 高級感と耐水性あり。施工費は高め。 店舗、サニタリー空間

DIYでも可能な簡易床施工

簡単な床仕上げであれば、下地にスタイロフォーム(断熱材)+合板を敷き、好みの床材を貼るだけでも快適性は大きく向上します。

コンテナハウスの床づくりの施工手順

1. 下地処理と水平確認

鉄板がむき出しの場合、凹凸やサビを落とし、防錆塗装を行った上で床材を敷設します。
また、床の水平を確認し、不陸調整が必要な場合は支持材やパッキンなどで調整します。

2. 断熱材の設置

床面からの冷気・熱気を防ぐために、スタイロフォームなどの断熱材を敷きます。
断熱性を高めることで、エアコンの効きや光熱費にも差が出ます。

3. 下地合板の施工

断熱材の上に構造用合板(12〜24mm程度)を張ります。
釘やビスでしっかりと固定し、床がたわまないように仕上げます。

4. 表層の床材を施工

使用目的に合わせて、フローリングやクッションフロア、塗床などを選び、施工します。
防水性・耐久性・意匠性を考慮して素材を決めましょう。

設置前に知っておきたいポイント

設備の先付けが基本

コンテナハウスは、搬入前に「サッシ」「ドア」「換気扇」「コンセント穴」などの設備を先に設置することが基本です。
床工事もこれらの位置関係を考慮して計画する必要があります。

移動・設置後の調整にも注意

設置時に基礎との接地面が不均一だと、床に傾きが出る可能性もあります。
しっかりとレベル出しをして据え付けることで、仕上がりの精度も大きく変わります。

コンテナハウスの床リフォーム事例と活用シーン

コンテナハウスを快適に、そして機能的に使うためには、「床の仕上げ」が非常に重要です。
目的に合わせて施工を選べば、見た目の印象も使い勝手も一気に変わります。

事務所用コンテナ

スタイロフォーム+合板+フロアタイル仕上げ
断熱性+耐久性+見た目の良さを兼ね備えたバランス型
◆スタイロフォームで床下からの冷気をシャットアウト
◆構造用合板でしっかりとした土台を確保
◆フロアタイルでオフィスらしい落ち着いた雰囲気に仕上げ
冬場の足元の冷えを抑え、事務作業に集中できる環境づくりに最適です。

カフェ店舗用

モルタル仕上げ+ウッドデッキ併設
ナチュラル系インテリアにマッチする素材感と開放感
◆内装床はモルタル仕上げで、インダストリアルな雰囲気を演出
◆外部には天然木ウッドデッキを設けて、テラス席やディスプレイにも対応
店舗デザインにこだわりたい方や、自然派テイストのカフェ・雑貨店などにおすすめ。

ガレージ

鉄板下地+ウレタン塗床仕上げ
重機にも耐える強靭な床+安全性とメンテナンス性
◆鉄板を下地に採用することで耐荷重性能を大幅アップ
◆ウレタン系の塗床材で滑りにくく、オイルや水も簡単に拭き取れる仕上がりに
バイクガレージや作業場、DIYスペースとしても最適です。

床づくりでコンテナハウスの快適性が決まる!

コンテナハウスを事務所や住宅として使うには、「床づくり」がとても重要な工程です。
◆コンテナの構造は強靭だが、そのままでは断熱・防音性能が不十分
◆用途に応じて床仕上げ材を選定し、断熱・下地から丁寧に施工する
◆DIYでもプロでも、快適性・耐久性を意識した床工事が成功のカギ
用途や予算に合わせて、理想の床をつくりましょう!

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