【遮音・配管・スピード施工】置き床工法の7大メリットと活用ガイドを一挙紹介!

「床がひんやりする」「防音対策をしたい」と思っても、既存のコンクリートや根太工法では工期やコストが気になりますよね。
見積もりを依頼すると「㎡単価いくら」という数字だけが飛び交い、実際に何がどう変わるのかイメージしづらく、つい二重床に手が出せないという声も聞きます。
床下空間を活用したメンテナンス性や、段差を解消する安心感を手軽に手に入れたい方におすすめなのが「置き床工法」。
本記事では、置き床工法の基礎知識から代表的メリット、他工法との比較までを解説していきます!

置き床工法とは?基本の仕組みと適用範囲

置き床工法は、既存のコンクリートスラブや土間の上に「支持脚」と「床パネル」を組み立て、その上に仕上げ材を載せる乾式工法です。
根太工法のように床下を掘削せず、配管や配線を床下空間に収納できる点が大きな特徴。
一般住宅からオフィス、商業施設、学校まで幅広く採用されており、床暖房や空調配管の後施工にも対応しやすいため、新築・改修どちらにも向いています。
支持脚:高さ調整機能付きの支柱で、床の水平を簡単に出せる。
床パネル:合板やパーティクルボードなど床下地用パネル。

置き床工法の7大メリット

断熱性や防音性が向上する

置き床工法では床下に空気層を持たせるため、コンクリート直貼り時に比べて断熱性が大幅にアップします。
また、空気層と支持脚のゴムパッドが振動を吸収するため、階上からの足音や家具移動音などの衝撃音を軽減。
遮音材や断熱材を併用すれば、温度変化や騒音をさらに抑えられ、快適な室内環境を長期間維持できます。

空気層で温度を一定に

空気は熱を伝えにくい特性があり、床下に空気層を設けることで冬場の冷気侵入や夏場の熱上昇を抑制。
エアコン効率向上にもつながります。

振動を吸収するゴムパッド

支持脚に内蔵された防振ゴムが衝撃を吸収。子どもの走り回りや家具の移動音を床下に伝えにくくします。

床下スペースを活かしたメンテナンス性

置き床工法では、床下に適度な高さの空間が確保できるため、配管・配線の点検やリフォームが簡単に行えます。
床下点検口を設置すれば給排水管の漏水チェックやエアコン冷媒管の取り換えもスムーズ。
床材を剥がす大規模工事なしでメンテナンスできるため、ランニングコストを抑えられます。

点検口で簡単メンテナンス

所定の位置に点検口を設け、床パネルをめくるだけで床下点検が可能。
トラブル時の応急処置も迅速に行えます。

追い焚き配管など後施工対応

リフォーム時や間取り変更時に、追い焚き配管や電気配線を床下に敷設。
壁を壊さずに配置変更ができます。

床材を自由に選べる

置き床工法は土台となる床パネルの上に仕上げ材を施工するだけなので、フローリング、クッションフロア、タイル、カーペットなど多彩な仕上げが可能。仕上げ材の厚みや接着方法も制限が少なく、デザイン性や機能性に応じた選択肢が広がります。

仕上げ材の幅広い対応

木質系から硬質系、軟質系まで各種仕上げ材にマッチ。置くだけ・貼るだけで施工が完了します。

床暖房やタイルカーペットもOK

電気式床暖房パネルやタイルカーペットを置くだけで設置可能。現場に合わせた多様な施工が可能です。

段差を解消できる

既存の土間と新しい床との間に段差がある場合でも、支持脚の高さ調整機能でフラットに仕上げられます。
小さなお子様やご高齢の方がいるご家庭でもつまずきリスクを減らせるため、安全性が向上。
敷居や廊下への移行もスムーズです。

支持脚で0mm調整

最小0mmから数十mmまで脚の高さが自由に調整可能。既存と仕上げ材の差を吸収します。

段差解消でバリアフリー

つまずきや車椅子通行の障害を防ぎ、ユニバーサルデザイン住宅に最適です。

施工が簡単で工期が短い

掘削やモルタル施工が不要な乾式工法のため、準備から仕上げまでの工期が大幅に短縮。ボードと支持脚を組み立てるだけで床下地が完成するため、雨養生や乾燥待ちの時間がなく、天候に左右されずにスケジュールを組めます。

乾式工法で養生不要

コンクリートの直施工と異なり、コンクリートの乾燥待ちがないため、搬入から完了まで数日で仕上がります。
(※基礎コンクリートは適切な養生期間を要します。)

廃材も大幅削減

土間撤去やモルタル残土が出ず、廃材処分コストも抑えられます。

コスト効率が高い&環境に優しい

乾式工法ゆえに材料ロスと現場残土が少なく、廃棄物処理費も抑制。
支持脚やパネルボード(リサイクル)は再利用可能な部材もあり、環境負荷を低減できます。
さらに工期短縮により人件費が抑えられるため、初期コスト・維持コスト双方で経済的メリットがあります。

材料ロスを最小限に

既存土間を残しつつ施工するため、解体廃材がほとんど出ません。

再利用可能な支持脚

支持脚は取り外して次現場へ持ち越し可能。サステナブルな施工が実現します。

歩き心地がよい

置き床工法では、支持脚と床パネルの組み合わせがクッション性を生み、程よい弾力が得られます。
直貼りのコンクリート床に比べて足裏への負担が軽減され、長時間立っても疲れにくいのが特徴です。
ホテルロビーや展示場など、歩行者が多い空間にも適しています。

適度なクッション性

支持脚のゴムパッドとパネル厚の組み合わせが衝撃を和らげ、足腰に優しい床に。

騒音低減と快適性同時実現

防振・防音機能と歩行性が両立し、快適な居住空間を提供します。

他の床工法との比較表

置き床工法と代表的な根太工法・二重床工法を比較し、特徴を見える化しました。

工法施工方法工期廃材量メンテナンス性コスト
湿式発砲プラスチック床工法
(ネダフォーム)
モルタル団子+発砲プラ短期少なめ中~高
根太工法根太組+合板張り中期撤去廃材多中~高
乾式二重床工法(置床)支持脚+パーティクルボード中期少なめ中~高

置き床工法で快適&経済的な床づくりを

置き床工法は断熱・防音性向上、メンテナンス性、デザイン自由度、施工スピード、コスト効率、環境配慮、歩き心地など多くのメリットを兼ね備えています。
改修やリフォーム、新築いずれの現場でも導入しやすい乾式工法として、ぜひ施工計画に加えてみてください。
床下空間を活かした新しい住空間づくりで、快適生活を実現しましょう!

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