体育館の工事が始まると、「普段使っている場所が使えなくなる」困るといった声が聞こえてきますよね。
部活動で毎日のように通っている中高生も、地域のサークル利用者も、「いつもと違う場所で練習するのは不安だな」と感じるのは当然です。
ましてや自転車ポートまで移設されたと聞くと、「最寄りの交通手段が変わって不便にならないかな」と心配になる方もいるでしょう。
小松市では、末広体育館の大規模改修工事を中心に、各施設の改修や機能向上が進められています。
工事期間中は一時的に利用場所が変わりますが、完成後には安全性や快適性が大きく向上し、さらに活用しやすい環境が整う予定です。
この記事では、末広体育館の改修内容やスポーツ協会事務局の移転先、周辺のシェアサイクルポートの移設など、具体的な工事概要と利用者が知っておきたいポイントをわかりやすく解説します。
末広体育館大規模改修工事の概要
小松市末広体育館では、施設の老朽化が進んだことを受け、2025年4月1日から9月30日までの半年間にわたる大規模改修工事が実施されます。
改修の主な目的は、床面や壁面の耐久性向上、LED照明への切り替え、防災性の強化、さらにはエントランスや更衣室のバリアフリー化など多岐にわたります。
築後約30年を迎えた建物は、競技中の衝撃吸収性が低下してきただけでなく、照明のちらつきや配線の老朽化も指摘されており、市では利用者の安全確保とランニングコストの削減を目指して工事を決定しました。
改修後は、新設される耐衝撃フローリングや高天井LEDの導入によって、従来よりも均一で明るい照明環境が実現。
また、避難経路の誘導サイン更新や自動ドアの設置で災害時の安全性も高まります。
床面改修と耐久性向上
末広体育館の床面は従来の木製フローリングでしたが、長年の使用で傷みが目立ち、バスケットボールやバレーボールなどの激しい運動で生じる衝撃を吸収しきれない状態でした。
改修工事では高反発かつ耐摩耗性に優れたフローリングを新たに採用。
下地は二重構造を形成することで、競技者の膝腰への負担を大幅に軽減します。
耐久性試験をクリアした床材は、通常利用であれば10年以上のメンテナンスフリーを想定しており、長期的なコスト削減効果も期待されています。
照明・空調・防災設備の更新
照明は省エネ性能の高いLEDへ全面更新し、従来比で消費電力を約60%削減。
設置個所には自動調光センサーを組み込み、利用人数や時間帯に応じて最適な明るさを自動制御します。
空調設備も最新の熱交換型エアコンに切り替え、省エネ・換気能力を同時に向上。
さらに非常用放送設備や誘導サイン、防火扉も一新し、床や照明だけでなく建物全体の防災性能を底上げします。
バリアフリー対応と利用者動線の改善
改修に合わせ、正面出入口にスロープと自動ドアを設置し、車いす利用者や高齢者がスムーズに出入りできるよう配慮。
また更衣室の床段差を解消し、手すりやベンチを増設。
トイレも洋式化かつ車いす対応を増設し、誰もが安心して利用できる動線を整備します。
これにより地域の障がい者団体や高齢者サークルからも利用しやすいと期待されています。
小松市スポーツ協会事務局とこまつシェアサイクルの移転情報
末広体育館が改修工事に入る期間中、小松市スポーツ協会事務局は小松総合体育館へ移転し、窓口業務や各種受付を継続します。
また、末広体育館前にあったこまつシェアサイクルのポートは工事区域外の小松総合体育館側駐車場へ移設され、4月1日から利用が再開されています。
事務局移転先と業務継続
移転先となる小松総合体育館は市中心部に位置し、公共交通機関や駐車場が充実しているため、利用者にとってはアクセスしやすい拠点です。
スポーツ協会事務局では引き続き大会申込や施設予約、地域スポーツ振興に関する相談受付を行い、改修工事期間中も業務に支障が出ないよう体制が整えられています。
電話番号やメールアドレスは従来どおり変わらず利用可能です。
シェアサイクルポートの移設
こまつシェアサイクルは、市内の移動手段として市民に定着しています。
末広体育館ポートは工事区域を避けた小松総合体育館北側駐輪場へ移設され、貸出機や自転車スタンドも新しい位置に設置済みです。
システムのアプリ上でもポート名と位置が更新されており、利用者は事前にアプリで新ポートを確認しておくとスムーズに借り出し・返却ができます。
過去の小松市体育館改修事例と助成金活用
末広体育館以外にも小松市では複数の体育館で改修を実施してきました。
過去の代表例として、小松総合体育館本館の改修には防衛施設周辺民生安定施設整備事業補助金を活用し、ロビーの断熱化や屋根雨漏り対策を行いました。
また国府地区体育館では2021年度に防衛省交付金で高天井のLED化工事を完了し、照明の省エネ化と照度向上を両立させています。
これらの助成金活用事例は、市財政への負担を抑えつつ施設更新を進める好例として全国自治体からも注目を集めました。
工事期間中の利用者対応と情報確認方法
末広体育館改修工事期間中は、一部窓口業務とシェアサイクル貸出が移転先で行われるほか、末広体育館の一般利用は全面休館となります。
利用者は以下の点に注意してください。
- 末広体育館の練習やイベントはすべて小松総合体育館または他施設へ振替
- 大会・教室の申込みは移転先のスポーツ協会事務局窓口で受付
- シェアサイクル利用時は新ポート位置をアプリで確認
- 最新の休館・振替情報は小松市スポーツ協会ウェブサイトおよび公式SNSで随時更新
改修後に期待される効果と今後の展望
末広体育館の大規模改修工事は、安全性の大幅向上と快適な競技環境の再構築を目指す中長期的プロジェクトです。
改修後は最新の床材と照明・空調設備、防災機能を備え、バリアフリー動線も整ったことで、すべての世代や障がいのある方まで安心して利用できる体育館に生まれ変わります。
またスポーツ協会事務局やシェアサイクルポートの一時移転を機に、市中心部の施設利活用も促進され、改修後は利用者の分散や回遊性向上にもつながるでしょう。
半年間の不便を乗り越えた先に待つ新しい末広体育館は、小松市のスポーツ文化をさらに盛り上げる拠点として、市民の健康づくりと地域交流に大きく貢献するはずです。
なお、工事の最新情報や施設利用に関する問い合わせは、小松市スポーツ協会事務局(小松総合体育館内)または小松市役所スポーツ課までご確認ください。