「体育館で思い切りプレーしたいのに、床が滑りやすくて不安」「部活中に足裏が痛くて集中できない」
そんなモヤモヤを抱えたことはありませんか?
屋内スポーツや地域イベントの舞台となる体育館の床は、何千回と踏みしめられ、汗や砂埃、重い器具にさらされ続けています。
そのため、知らず知らずのうちに傷みやひび割れ、グリップ力の低下が進み、安全性や快適性が低下してしまいがちです。
高岡市では、こうした不具合を放置せず、安全で長持ちする最新の床環境を提供するため、床材の張り替えや塗装、下地補修といった改修工事を定期的に実施しています。
本記事では、高岡市体育館の床改修工事がなぜ必要なのか、具体的にどのような工程や素材を用いているのか、導入後の効果や選び方までをわかりやすく解説します。
床改修工事の目的と期待効果
体育館の床工事は「単に古い床を新しくする」以上の意味を持ちます。
まず安全性面では、適切なグリップ力と衝撃吸収性を備えた床がスポーツ中の転倒事故や膝・足首のケガを防ぎます。
次に耐久性面では、耐摩耗性に優れた床材と補強下地により、長期間にわたり安定した性能を維持し、度重なるメンテナンスコストを抑制します。
さらに快適性では、均一な平坦性とクッション性が、プレーヤーの疲労を軽減し、集中力を高めます。
最後に美観の向上も忘れてはなりません。新しい床は施設全体の印象を一新し、市民や利用者のモチベーションアップにつながります。
床材の種類と特長
高岡市体育館で採用される床材は、主に「木製フローリング」「長尺シート」「塗り床」の三種類。
それぞれの用途や予算に応じて使い分けられます。
木製フローリング
天然木を多層構造に加工したフローリングは、弾力と衝撃吸収性に優れ、バスケットボールやバレーボールなど激しい動きに最適です。
歩行音や着地衝撃をやわらげるため、高校や市民大会の会場で広く採用されています。
天然素材ならではの温かみある風合いは、体育館内の雰囲気を明るくし、来場者にも好評です。
長尺シート
塩化ビニル製のシートは水や湿気に強く、幼児体育やリハビリ利用が多い施設に向いています。
接着剤で貼り付けるだけで施工が完了し、摩耗や汚れが付きにくいのが特長です。
衝撃吸収性も確保されており、高齢者や車いす利用者が安心して移動できる床環境を実現します。
塗り床
コンクリート下地に直接塗装する工法で、工期を短縮しつつ低コストで施工できるメリットがあります。
ウレタン塗装は柔軟性に優れ、塗膜が床の伸縮に追従してひび割れに強いのが特徴です。
色やテクスチャーを自由に規定できるため、デザイン面でも活用されます。
改修工事の具体的工程
床材の張り替えや塗装以前に、まずは下地補修が不可欠です。
以下、主要な工程を順に解説します。
①現地調査とプランニング
専門業者が床の損傷度合いや使用状況を細かく点検。
ひび割れの深さやささくれの有無、下地の陥没箇所、既存の塗膜状態などを記録し、最適な改修プランと見積もりを提示します。
②既存床材の撤去
木製フローリングや長尺シートをすべて撤去
ひび割れ箇所にはエポキシ樹脂を注入して亀裂を封鎖し、モルタル打ち増しで不陸(床の凹凸)を解消します。
コンクリートの状態を整えます。
③下地設置
鋼製床下地もしくは置床下地を設置
必要に応じて防振ゴムや防湿シートを施工、耐荷重性とクッション性を強化します。
④床材施工または塗装
新築の場合にはフローリングかシートを設置
張り替えの場合は劣化した床材を一枚単位で交換します。
⑤ライン引き・検査
競技用ラインは測定器で正確に位置を測り、耐摩耗性の高いライン塗料で施工。
全工程完了後は、平坦性試験や滑り抵抗試験を実施し、安全基準をクリアしていることを確認してから引き渡しとなります。
床材比較表——用途別の選び方
床材種類 | 特長 | 向いている用途 | メンテナンス |
---|---|---|---|
木製フローリング | 天然木の温かみと弾性、衝撃吸収性に優れる | バスケ・バレー等競技性重視 | 2~5年1回ウレタン塗布 |
長尺シート | 耐水性・耐汚染性が高く、施工期間が短い | 幼児体育・リハビリ・多目的利用 | 日常清掃、年1回点検 |
まとめ
高岡市体育館の床改修工事は、安全性・耐久性・快適性・美観を同時に向上させるための包括的な取り組みです。
現地調査から下地補修、床材選定、施工、検査までを一貫して行い、利用者の安心を最優先に考えた最新工法を採用しています。
次回体育館を利用する際には、新調された床面のクッション性やグリップ力を存分に体感し、快適なスポーツライフをお楽しみください。
なお、工事に関する詳細や見積り依頼は高岡市役所スポーツ振興課または各体育館管理事務所までお問い合わせください。