床下の水漏れは意外と見逃されやすい
「最近なんだか床が湿っている気がする…」「家の中がカビ臭い気がする…」そんな違和感を感じていませんか?
実はそれ、床下の水漏れが原因かもしれません。
水漏れは目に見える場所だけとは限らず、床下のような普段見えない部分で起きることも多いのです。
放置すれば、建物の劣化やカビの発生、シロアリ被害につながる可能性も。
この記事では、自分でできる床下の水漏れ確認方法から、早期対策の重要性、専門業者に依頼するタイミングまで、やさしく解説します。
水漏れ確認の基本は「音」と「水道メーター」
床下の水漏れは、見た目だけでは気づきにくいことがほとんどです。
だからこそ、音や水道メーターを使ったチェックが重要です。
水道メーターで水漏れを確認する方法
まず確認すべきは水道メーターのパイロット。銀色の小さな円盤がくるくる回る部分で、わずかな水の流れにも反応します。
確認手順:
- 家中すべての蛇口を閉める
- 水道メーターの「パイロット」が回っていないかチェック
何も使っていない状態でもパイロットが回っていれば、どこかで給水管から水漏れしているサインです。
目に見える漏れがなくても、水は床下や壁内で漏れている可能性があります。
床に耳を当てて異音を探る方法
次に試したいのが、床に耳を当てる方法。意外と原始的に思えるかもしれませんが、これはとても効果的な方法です。
床下で水漏れがあると、次のような音が聞こえることがあります。
- ポタポタ(滴る音)
- シャーシャー(細い流れの音)
- ゴウゴウ(勢いよく流れる音)
給水管の水漏れは勢いがある音になることが多く、排水管の漏れは静かで気づきにくいのが特徴です。
普段と違う音に気づいたら、水漏れを疑ってみてください。
確認できる場所があれば、さらに調査を深める
床下収納や通気口からのチェックも有効
床下収納があるご家庭では、収納ケースを取り外して床下を直接確認することができます。
また、床下換気口から懐中電灯で照らして見る方法もあります。以下のような状態が見られたら要注意です。
- 水たまりがある
- 土が湿っている
- カビ臭いにおいがする
- 木材が濡れている
こういった症状は、漏水があるか、雨水の侵入や結露が原因である可能性が高いです。
雨天時に水が増える場合は「雨漏り」や「結露」に注意
晴れの日には異常がなく、雨の日や湿度の高い日に限って水が増えるというケースでは、給排水管からの漏れではなく、「雨水の浸入」や「結露」が原因かもしれません。
特に古い家屋や断熱性の低い床下では、こうしたケースが多く見られます。
自分での判断が難しいときは、専門業者に調査依頼を
床下の水漏れは、原因の特定が非常に難しいケースもあります。
そんなときは、漏水調査の専門業者に依頼するのが最も確実な方法です。
専門業者が行う主な調査方法
| 調査方法 | 特徴 |
|---|---|
| 音聴調査 | 配管の中の音を聞き、水の流れを検知する方法。 |
| 漏水探知機調査 | 微弱な電気信号を利用して水の流れを検知する機器を使用。 |
こうした方法により、目に見えない床下配管のどこで漏れているかを高精度で特定できます。
床専門職人の調査
私たちのような床専門職人なら、床の構造を理解してます。
どこに点検口を設置すればいいかなどが分かっています。そのため後付けで確認するための設備をつくることができます。
調査費用の目安
調査方法や業者にもよりますが、1万円〜5万円程度が一般的です。
ただし、漏水箇所が特定できたあとに補修工事が必要な場合は、別途修理費用が発生します。
放置はNG!床下の水漏れがもたらす深刻なリスク
床下の水漏れを放っておくと、次のような深刻な被害に発展する可能性があります。
- 建物の土台が腐ることで構造的な弱体化
- 湿気によるカビの発生と健康被害
- 湿気を好むシロアリの被害
- 畳やフローリングの劣化・変色
床下に水がある状態が続くと、住宅の寿命が大きく縮むだけでなく、健康にも悪影響を及ぼします。
だからこそ、「水道メーターが気になる」「床に異音がする」といったサインに気づいたら、早期対応が不可欠です。
水漏れは早期発見と正確な対処が命
床下の水漏れは、住まいの安全と快適さを脅かす大きな問題です。
まずは自分でできる水道メーターのチェックや耳での確認を行い、それでも異常を感じたら、専門業者にすぐ相談することが大切です。
一見小さな異変が、将来的に大きなトラブルにつながることもあります。
大切な家を守るためにも、気になったらすぐに確認し、安心できる環境づくりを心がけましょう。



































