フローリングの厚みはなぜ違う?その目的と使いたい場面を徹底解説

フローリングの厚みと選び方の重要性

フローリングの厚みは床材の強度や断熱性、施工のしやすさに直結する重要なポイントです。
標準的には12mmまたは15mmが多く採用され、施工性とコストのバランスに優れているためマンションや一戸建てを問わず幅広く使われています。
しかし重ね張りリフォームでは既存の床から段差を抑えたいケースもあり、その場合は1.5mmや8mmの薄型フローリングが選ばれてます。
さらに輸入フローリングには18mm~22mmといった厚みのあるタイプが取り揃えられており、より高い強度や断熱性、音の響きを抑える効果を期待できます。
部屋の用途や下地の状況、予算との兼ね合いを見ながら適切な厚みを選ぶことが、床リフォームを成功させる第一歩となります。

フローリング厚みの比較表

厚み(mm)主な用途特徴
1.5重ね張りリフォーム既存床との段差を最小化しつつ簡易施工が可能
8重ね張りリフォーム1.5mmより強度がある。段差を抑えながら耐久性向上
12新規張替え・床暖房対応国内標準。施工性とコストのバランスが良好
15新規張替え強度と断熱性が高く、住まいの品質を底上げ
18以上高級輸入材・特殊床優れた断熱性・遮音性を誇り、デザイン性も豊富

標準的な厚み(12mm・15mm)の特徴と適用シーン

国内メーカーのフローリングで最も多く流通しているのが12mmと15mmの厚みです。
12mmは施工しやすく、材料費や工賃を抑えやすいため新築マンションや賃貸の原状回復工事で頻繁に使われます。
一方15mmは12mmに比べて板の剛性が増し、足触りのしっかり感や床鳴りの抑制に優れます。
どちらも下地の凹凸を吸収しやすく、比較的安定した仕上がりを実現できるため、リフォーム初心者でも安心して選べる厚みと言えます。
特に寒冷地や冬場の冷え込みが気になる場合は、床暖房対応の12mmタイプを選ぶことでパネルとの相性が良く、熱効率を最大限発揮できます。

薄型フローリング(1.5mm~8mm)のメリットと注意点

重ね張りリフォームの際に選ばれる薄型フローリングは、既存の床材を剥がさずに段差を抑えたまま上から貼れるのが最大のメリットです。
フローリングの厚みを抑えることでドアの開閉時の干渉を防ぎ、階段の立ち上がり部や敷居部分にも加工工数を少なく施工できます。
ただし、板厚が薄い分、歩行時のたわみ感や凹みによる傷つきが起きやすく、重い家具を置く場所にはパーティクルボードなどの下地補強が必要です。
また、防音性能や断熱性は厚みがあるものと比べると劣るため、居室の主要部分ではなく廊下や納戸などへの採用がおすすめです。

厚型フローリング(18mm以上)のメリット

輸入材や高級仕様の厚型フローリングは、18mmや20mm、22mmといった厚みを持つことで、板自体の剛性が高まり荷重分散力が優れます。
そのため耐久性が飛躍的に向上し、重たい家具を頻繁に移動するリビングやホームオフィスに適しています。
また厚みがあるほど断熱性・遮音性にも寄与し、冬場の冷え込み対策や上下階への伝音抑制効果を期待できるため、マンション全体で快適性を高めたい場合に最適です。
施工後の存在感や高級感は無垢床に近く、輸入材ならではの木目や色合いを存分に楽しめるのも魅力の一つです。

無垢フローリングの厚板タイプの魅力

無垢フローリングの中には厚板タイプも存在し、まるで一枚板のような迫力ある床面を実現できます。
厚板になるほど木材本来の調湿性や断熱性が高まり、冬の床暖房との相性も抜群です。
反りや割れを防ぐためには施工前の十分な含水調整と下地の平滑化が必要ですが、その工程をクリアすれば、長年にわたって深みのある経年変化を楽しめます。
高級ホテルやショールーム、上質なリノベーション物件で採用例が増えており、一度施工すればメンテナンスをしながら世代を超えて使い続けられる持続性も大きなメリットです。

 

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