鋼製床下地は、その特徴から様々な施設でも採用されています。特に置床では対応できないような場所でも使うことができるため、私たちは施設によって使い分けています。
支持脚が床にアンカーボルトで固定される工法もあるので、高耐久の床もつくることができます。
今回の鋼製床下地の施工事例は、室内に何百キロの台車が移動するため低床の支持脚と、根太ピッチを狭めて施工した事例です。
施工前
施工前の状態です。仕様は、鋼製床下地の根太151.5ピッチです。普段は303ピッチなので、いつもの倍の鋼製根太を使います。
鋼製下地の良さは、錆びにくく、耐久性が高いので、長期間の使用に耐えることができます。
また、組床なので、耐震性に優れ、地震などの自然災害にも強いとされています。
床下配管に対するスペースについて
今回は、床下に配管はありませんが、鋼製床下地も、置床同様、床下空間を有効活用できます。
また、置床とは違く組床なので、支持脚ピッチを広げることもできます。
ただ、大引の位置などや必要ピッチ数以上になる時は、どのように補強するか検討しなければなりません。
床下に配管や配線を通したり、収納スペースを作ることができます。また、床下の通気性が良くなるため、湿気やカビの発生を防ぐこともできます。
根太ピッチが狭いほど、根太同士が密になり、床全体の強度が増します。また、床材を取り付ける際にも、より多くの根太があるため、床材がしっかりと固定され、歩行時に床が揺れるのを防ぐことができます。
鋼製下地は、パーティクルボードと比べ、加工に手間が掛かりますが、その分、頑丈な床ができます。
捨て貼り施工について
捨て貼りをすることで、根太貼りのように、決められた長さで床材を張っていく必要がありません。
そのため床材の張り繋ぎ箇所が、自由に決められます。
また、床の強度も高くなります。フローリング張りの場合には、乱尺で張る事ができるため、床材ロスの最もでない工法でもあります。