フリーフロアーは様々な場所で採用されている床システムです。支持脚ボルトの調整のみで床の調整ができるので、精度の高い水平性を確保できます。そのため、様々な施設で採用されています。ホテルや旅館など宿泊施設も多く手掛けてきましたが、ゲストハウスは始めての施工になります。それではご覧ください。
施工前のコンクリートスラブ
今回行った床工事は、ゲストハウス様の新設工事に伴うフリーフロアとフローリング張りです。
置床施工後に床暖房パネルを設置、ダミー合板でパネルと高さを合わせフローリングを貼っていきます。
まずは、フリーフロアー施工の対象となる部屋や廊下などの確認していきます。
パーティクルボード及びH=120mm支持脚のフリーフロアー施工
既に、配管や配線など様々な設備が床下に設置されています。この上にパーティクルボードと支持脚を使って空間をつくっていきます。
高さ的には、H=120程度の支持脚を使います。メーカーによって調整幅はことなりますが、中心が116で91mm~141mmまでの調整が可能です。
左上の写真ですが、際根太とパーティクルボードの断面が見えます。支持脚の上の、すべすべしているのが際根太で、そのまた更に上がパーティクルボードです。木片が混ざっていてザラザラしているのが分かります。なぜ一枚のきれいな木で出来ていないのかと思われている方もいるかもしれません。実は、パーティクルボード細かな木材のチップを接着剤と混ぜて加熱、圧縮して板状にしたボード材なんです。製材に出る時の木片や、現場での加工片、廃プラスチックなどが使われているんです。
パーティクルボードを並べて設置していきます。隙間を20mmほど開けて設置していくのが原則です。詰めて張ってしまうとレベルを調整するためのビズ穴が隠れてしまうからです。通常は、施工時に仮調整をして全てのボードが設置された後にもう一度全体を調整します。
そうすることで、より精度の高いレベルが出せるからです。
二重床施工完了
今回使用した支持脚は置床の定番のブランドの一つ、万協フロアー。
万協フロアーのフリーフロアーは、高機能で施工性に優れたフリーフロアーです。
耐久性が高く公共施設てやマンションにも適し、多くの実績があります。また、その施工性から全国的にも人気があります。しかも弊社の本社と同じ長野県の企業なんで、嬉しくもあるんです。
パーティクルボードの設置後、床暖パネルが敷かれますが、ここに根太も取り付けられているんです。フローリングを貼る時には、この場所にだけ釘を打つことが可能です。外してしまうと床暖パイプを傷つけてしまう恐れがあるんです。
捨て貼りを行っていきますが、配管の立ち上げてあるので寸法だしを行い切り込みや穴あけ加工をします。基本的には、一枚一枚張っていき加工が必要な場所にきてから墨出しを行います。計測の基準となるのは手前の合板になります。そのため、切り込んであるような細かい材は決して無理には使いません。通っていなければ、切り込みしにくいですからね。
床暖パネル上、フローリング根太張り施工
床暖房パネルがあるため、慎重に施工を行います。フローリングはおのずと定尺になります。
全てを貼り終わり施工完了です。