床の改修を行うにあたり、モルタルやコンクリートの床がどれくらい水平なら置床・乾式二重床システムが使えるのか?そんな疑問をお持ちではないでしょうか?実際に、モルタル補修やレベリングを行うのであれば大変ですしコストも上がってしまいます。今回は、そんな不陸のある床に対応した置床工事事例です。
床工事専門業者の床や(ゆかや)はご存知ですか?
いつも床工事をご依頼いただいている建築会社のSさま。今回は中学校の床改修工事を行うことになりました。
私たちは床工事を専門としているため、日々の仕事として床の新築工事や床の改修工事などのご依頼をいただいています。
一概に床工事といっても、私たち行っているのは床下地工事やフローリングなどの仕上げ工事、そしてフロアサンディングといったフローリングを再生する工事になります。あまりご存知ないかもしれませんが、こういった専門職があるんです。通称床やさんと呼ばれています。ちなみに、とこやではなくゆかやです。残念ですが、一般的には全然知らていません。建築業界では知っている方が多いんですが・・・
戸建て住宅の床は、大工さんが施工していることが多く、どちらかというと私たちは、公共施設をはじめ、商業施設や文教施設、スポーツ施設や福祉施設、病院施設、集合住宅などの大きな床の工事を行うことが多いんです。
不陸への対応・調整域への保険
既存の床は、木床組みでできていました。解体した後のスラブは不陸が凄くて、所々に小さな穴がありました。
レベル調整ができない工法では上手く仕上げられません。基本となる支持脚の高さ以外にも、その前後の高さの支持脚を用意しました。
支持脚や際根太については、高さが違うと対応できなくなるため倉庫に様々な高さの支持脚をストックしています。
こうすることで、現場で起こる多少の誤差を補うことができます。もちろん、これ以外の準備は必要ですが・・・
支持脚とパーティクルボードを組んでいきます。仕上げのフローリングが張られた時の高さを意識して張っていきます。
この時に使うのがレーザーレベルです。
この置床の施工がされるようになった時にも、レーザーはあったのですが凄く高価で、私もそうですが、知り合いの床工事やさんもレーザーが買えるようになるまで水糸を引いて施工したのを思い出します。今となっては、精度もあがり価格も安くなって、いい時代ですね!
その後、捨て張りを行っていきます。パーティクルボードとジョイントを一定の幅で逃がす必要があります。万が一パーチのジョイントと合ってしまうと針葉樹合板を貼ったときに、床が沈んでだり浮いたりと動いてしまいます。そもそも下にパーチが無くて空間なので張り替える以外に直しようがありません。
張出しである程度、逃がしておけばパーチも針葉樹も同じ長さなので、施工要領など張り方さえ間違っていなければ、何も問題がありません。
ハイパーフローリング・ハイパーウッドとは?
ハイパーって名前が付いているんで、凄そうなフローリングですよね~!意外とフローリングにつける商品のネーミングって、面白いのもあるんですよ。
ダイヤモンドフロアーとかグランドフローリングとか・・・
で、結局ハイパーフローリングって何なのか?
それは、多くの人が利用する場所向けに表面の性能を高めたフローリングで、その性能は学校や公共施設に向けて検討、付加されています。
耐久性や磨耗性に優れたセラミックスUV塗装が塗られています。セラミックにUV・・なんか強そうですね!
尚、このフローリングは直貼り用だけでなく釘打用や床暖房対応品も追加され、用途に合わせて選択が可能です。
フローリングを貼っていきます。ボンドは303ピッチの糸着け仕様です。
一枚一枚、フロアステープルで止めていきますが、この際、寄せて貼るのかコンマいくつ開けるのか、季節での考え方、材料での考え方で検討します。無垢であれば、古くは欠点を補う施工がなされてきました。
きれいに仕上がりました。一見、無垢にも見えますが無垢には無い性能も兼ね備えています。
木の素材とフローリング形成時の加工レベルが高いからこそ、無垢と同様の質感が生まれるんですね。
施工のご依頼ありがとうございました。