室内を歩いているときに、床がふわふわと沈み込むような感触を覚えたことはありませんか?このような症状は、床材だけでなく床下構造に問題が起きているサインです。放置しておくと、見た目だけでなく安全面にも影響を及ぼす可能性があるため、早めの対処が重要です。
この記事では、床がふわふわする原因から、修理方法、費用相場、依頼先の選び方まで詳しく解説します。
床がふわふわする原因とは?劣化のメカニズムを知ろう
床がふわふわする主な原因は、床材や床下の構造部分が劣化・損傷していることです。以下のような要因が考えられます。
1. 床板の劣化
経年使用や湿気の影響により、フローリングや合板などの床板が劣化すると、踏んだときに柔らかく沈むような感触が生まれます。
2. 根太・大引・床束など構造材の劣化
床を支える構造材である根太(ねだ)や大引(おおびき)、床束(ゆかづか)が腐食・シロアリ被害・緩みなどで劣化していると、床が不安定になります。
3. 束石のズレや沈下
床束を支える束石にズレや沈下がある場合も、床全体にゆがみや沈み込みが発生します。
修理方法の種類と特徴|症状に合った対処を
ふわふわした床を修理するには、状態に応じた最適な方法を選ぶことが重要です。
床板の重ね張り(上から新しい床材を張る)
- 既存の床材を撤去せず、上から新しい床板を張る方法。
- 工期が短く、コストも比較的安価に済む。
- 下地の劣化が軽度の場合に有効。
※ 下地の状態によっては効果が限定的な場合があるため、事前点検が必須です。
床板の張り替え(古い床材を撤去)
- 既存の床材を剥がして、新しい床材に交換する方法。
- 劣化が進行している場合に有効で、仕上がりも美しくなる。
- 下地のチェックと補修も同時に行えるため、再発防止に効果的。
床下からの補強(角材・合板による補修)
- 床下に潜って、たわみがある部分を下から合板などで支える方法。
- 費用を抑えつつ、応急的に安定させたいときに適している。
- 被害の拡大を防ぐための暫定処置としても利用される。
床束・束石の補修・交換
- 床束と束石の間に隙間がある、傾いているなどの症状がある場合に対応。
- 腐食している床束は交換し、束石が沈んでいる場合は高さ調整や再設置を行う。
床の修理にかかる費用相場
修理方法や面積によって費用は異なりますが、以下が一般的な相場です。
1. 床板の重ね張り:1平米あたり約2,000円〜6,000円
- 6畳(約10平米)で施工する場合、約2万〜6万円程度。
- 下地補修が不要なケースで最も安価。
2. 床板の張り替え:1平米あたり約4,000円〜12,000円
- 下地の状況によっては追加費用が発生。
- 合板フローリングから無垢材に変える場合などは高額になる傾向あり。
3. 床束・束石の補修:1箇所あたり数千円〜1万円程度
- 複数箇所の補修や交換が必要な場合、全体で数万円以上になるケースも。
修理は誰に依頼する?業者選びのポイント
床の修理を依頼する際は、信頼できる業者を選ぶことが最も大切です。
ハウスメーカーの保証がある場合
- 保証期間内であれば、まずはハウスメーカーに問い合わせを。
- 提携業者に無料または低額で対応してもらえる可能性あり。
リフォーム専門業者・大工・建築会社
- 地元のリフォーム業者や工務店も候補に。
- 床下調査を丁寧に行ってくれる会社を選ぶ。
- 事前見積もりを複数社から取り、費用感と対応を比較しましょう。
注意点
- 一時的な重ね張りだけで済ませると、根本原因を放置することに。
- 床下点検を含めた修理プランを提示してくれる業者がおすすめ。
まとめ|床のふわふわは放置せず早期対応を
床がふわふわする原因は、床材の劣化だけでなく、床下構造の老朽化・腐食・沈下など多岐にわたります。症状が軽いうちであれば比較的安価に対処できますが、放置すると床の抜け落ちや構造全体の損傷につながることも。
違和感に気づいたら、まずは信頼できる業者に点検を依頼し、適切な修理方法を検討しましょう。安全で快適な住環境を保つためにも、床の不具合は早めの対処が何よりのカギです。