エコステップ工法
床暖房のある居室に対応したエコロジーな工法です。
プレフロアーの施工によって発生してしまう小寸法化されたベースパネル(パーティクルボード)。これを単に廃棄する端材として捉えるのではなく、現場でリユース(再利用)できる部材として考えられないか?こうした発想から生み出されたのがエコステップ工法です。
温水式床暖房パネルの施工に際して、壁と温水パネルの間にある数十センチの、ボーダー部位と呼ばれる隙間を穴埋めするためだけに、新品の12mm合板が切断され二枚重ねで使用されていることに着目。これを小寸法化されたベースパネルに置き換えることで、今まで小寸法化されたベースパネルを廃棄する際に掛かっていた処理費や運搬費の削減や廃棄処理過程で発生するCO2の排出量の抑制が見込めます。また、これまでボーダー部位に使用されていた合板を減らすことにより貴重な森林資源の保全に貢献できると考えています。
ボーダー部位とは
一般的に床暖房は、部屋の面積に対し一回り小さい規格サイズの床暖房パネルを施工します。そのパネルと周囲の壁の間にできた空間(段差スペース)をボーダー部位と呼びます。
エコ工法
今までボーダー部には捨張合板12mmが2枚重ねられ24mm厚分の木質資源を浪費していました。そこで温水式床暖房パネル下の捨張合板A12mm厚の代わりにAKベニヤ8mmを使用することで小寸法化されたベースパネル20mmをボーダー部位に格納することが可能となり、貴重な森林資源の節約とゴミの減量が可能となります。
ステップ工法
ステップ工法は、床暖房パネル厚12mmとAKベニヤ厚8mmとの合計20mmを段差と考えて、床先行工法で用いる段差処理を壁際ではなく床暖房パネル際に設けることで、ボーダー部位の合板の減量と床下空間の高さの確保を図ります。床下空間の確保は配管可能範囲を広げ、強度を損なう無理なベースパネルの切り欠き作業を不要とします。
※切り欠きによる強度不足を補うため、アジャスターの追加等が必要になります。
広域認定
プレフロアーのベースパネルに利用されるパーティクルボードは、木質系廃材をチップ状に破砕し固めたリサイクル品です。
プレフロアーのメーカでは環境省から『広域認定制度』の認定取得を実現し、建築現場で発生した「プレフロアーの残材」をメーカーが回収・リサイクルすることによる自社製造販売商品の循環システムを構築しています。環境保全に貢献して参ります。
広域認定制度とは
製品が廃棄物となったものであって、当該廃棄物の処理を当該製品の製造、加工、販売の事業を行うもの(製造事業者等)が広域的に行うことにより、当該廃棄物の減量その他その適正な処理が確保されることを目的として、廃棄物処理業に関する法制度の基本である地方公共団体毎の許可を不要とする環境省認定の特例制度。
広域認定の特徴
広域認定制度が適用されるプレフロアーをご利用いただくことにより、リサイクル促進のほか下記のような様々なメリットがあります。
■産業廃棄物及びCO2の削減に貢献できます。
■産業廃棄物を運搬するコストが削減されます。
■効率的なリサイクルシステムの活用により、リスクマネジメントも容易になります。
■環境問題に取り組む企業として、その市場に環境対策を浸透させることによって企業価値が上がります。