マイホームの床をキレイにしたい……と考えたとき、真っ先に頭をよぎるのが「費用」ですよね。
見積を取ると項目がズラリ並んでいて内訳が分かりにくく、「何が本当に必要なのか分からない…」と不安になることも。
「もっと安くならない?」「この金額の価値はある?」と頭を抱えてしまう方も多いはず。
本記事では、床工事費用の基本から費用相場、節約術までを徹底解説。
施工前に抑えておきたいポイントをまとめていますので、安心して見積比較に臨みましょう。
床工事費用の基本要素を押さえよう
床工事の費用は、主に「床材の種類」「張り替え方法(全面張り替え/重ね張り)」「施工面積(畳数・平米数)」「下地補修の有無」といった要素が複合的に絡み合って決まります。
たとえば同じフローリングでもグレードによって材料費が倍以上変わり、重ね張りで工期を短縮すれば人件費が抑えられるものの、既存床の段差があると下地補修費用が数万円から数十万円単位で膨らむケースもあります。
これらの要素を理解することで、見積比較時に「他社より高い/安い」の理由を的確につかめるようになります。
床材別費用相場一覧
床工事の代表的な工事内容と相場をまとめました。
下記はあくまで目安ですので、実際には地域差や施工会社、使用する床材のグレードによって変動します。
工事内容 | 6畳相場(税込) | 20畳相場(税込) | 備考 |
---|---|---|---|
フローリング(張り替え) | 9万~18万円 | 20万~40万円 | 床材グレードで大きく変動 |
フローリング(重ね張り) | 6万~14万円 | — | 下地処理を最小限に抑えられる |
クッションフロア(張り替え) | 4.5万~10万円 | — | 防水性・汚れに強いシートタイプ |
クッションフロア(重ね張り) | 4万~5.5万円 | — | 簡易施工で工期短縮 |
フロアタイル(張り替え) | 5.5万~10万円 | — | 耐久性・デザイン性が高い |
カーペット(張り替え) | 5.3万~12万円 | — | 防音・断熱効果あり |
カーペット(重ね張り) | 4.5万~6.5万円 | — | 軽量で施工がスピーディ |
畳→フローリング | 15万~25万円 | — | 大規模改修に伴う解体・下地補修費用含む |
複合→無垢フローリング | 94万~108万円 | — | 高級素材の全面張り替え |
床断熱材施工 | 117万~153万円 | — | 床下から断熱材を充填 |
電気式床暖房(20畳) | — | 70万~110万円 | 快適性とランニングコストを両立 |
上記の表は、あくまで参考値ですが、総額が大きくなる前に「どこにお金がかかるか」を把握することが大切です。
特に大規模なリフォームでは、早めに予算と施工範囲を固め、複数社から詳細な見積を取って内訳を比較しましょう。
費用が変動する主な要因
床工事費用を左右する代表的な4つの要因を詳しく見ていきます。
床材の種類とグレード
床材にはフローリング、クッションフロア、フロアタイル、カーペットなど多彩な選択肢があります。
素材の仕上がりや機能性、耐久性によって価格帯は幅広く設定されており、同じ施工面積でも数万円から数十万円の差が生じます。
特に無垢材や高機能塗料には高額なものが多いため、予算に応じて複数のサンプルを取り寄せ、実際に手触りや見た目を確認することをおすすめします。
張り替え方法(張り替え・重ね張り)
全面張り替えは既存床の撤去費用と下地補修費用が加わる分、コストが高くなります。
一方、重ね張りは既存床の上に新しい床材を施工するため下地処理が少なく、工期短縮や廃材処理費用の削減といったメリットがあります。
ただし、下地が大きく凹凸している場合は重ね張りできないケースもあるため、事前の現地調査が重要です。
部屋の広さと形状
施工面積が大きくなるほど材料費と人件費が上がりますが、10畳単位で見ると材料単価や運搬コストは割安になるケースがあります。
一方、L字型や壁が多い形状の場合、カット作業が増えて手間がかかるため、広さ以上に工数が増えて費用が膨らむ点に注意が必要です。
下地補修の有無
既存床が沈みや反り、腐食、断熱不足などの問題を抱えている場合、補修作業が発生します。
下地補修は見た目の仕上がりだけでなく、耐久性や安全性にも直結するため、工事の前段階でしっかり確認しましょう。
補修費用は軽微なものなら数千円~数万円、大規模な防腐処理や断熱改修を伴う場合は数十万円が上乗せされる場合もあります。
コスパ重視の床材選びと節約術
床工事をお得に仕上げたい方のために、費用対効果を高めるポイントを解説します。
一般的に、高級床材ほど一辺倒に見えますが、機能やデザイン性に過剰投資してしまうと、ランニングコストやメンテナンス費用がかえって増えることもあります。
ここでは、材料費・耐久性・メンテナンス性をバランス良く考えたおすすめの床材と、節約のコツをご紹介します。
ローコスト重視派におすすめの床材
コストを最優先したい場合は、クッションフロアや重ね張り用のフローリングが適しています。
これらは材料費が比較的安価で、施工工期が短く、人件費や廃材処理費用も抑えられます。
汚れや水濡れに強いタイプを選べば、長い目で見てもメンテナンス費用を低く抑えられるのが魅力です。
耐久性重視派におすすめの床材
多少コストがかかっても耐久性を最優先したい場合は、フロアタイルや硬質フローリング、無垢材の複合フローリングがおすすめです。
建材自体が硬く傷がつきにくく、張替えサイクルを長くできるため、長期的にはトータルコストを削減できます。
高機能塗料を併用すれば、防汚・防傷性能がさらに向上します。
事例紹介:6畳・20畳の費用内訳
実際の施工事例で、費用の内訳をイメージしましょう。
6畳フローリング張り替え
6畳(約10㎡)のフローリング全面張り替えでは、床材費用(グレード中程度)と施工費を合わせて約9万~18万円が相場です。
内訳の例として、床材費用:4万円~8万円、廃材処理費:1万5千円~3万円、施工人件費:3万5千円~7万円、下地補修費:0~2万円程度。
余裕を持って予算を組むなら約20万円前後を見込むと安心です。
20畳フローリング張り替え
20畳(約33㎡)の場合、20万~40万円程度が目安です。
床材費用:10万~20万円、施工人件費:6万~12万円、廃材処理費:3万~5万円、下地補修費:0~3万円。
大規模ゆえ材料単価や運搬コストで割安感もあるものの、工期短縮のために人員を増やすと人件費が膨らむ点に注意しましょう。
見積もり時のチェックポイントと注意点
内訳の明確化:材料費、人件費、廃材処理費、下地補修費を別々に提示してもらい、どこにコストがかかっているかを把握しましょう。
追加費用の有無:既存床の状況や想定外の補修が発生した場合の対応、追加費用の基準を確認しておくと安心です。
保証内容:施工後の不具合に対して保証期間や範囲をチェックし、万が一の際にサポートがあるか確かめましょう。
後悔しない床工事費用の選び方
床工事費用は、床材、施工方法、面積、下地状態など多くの要素で変動します。
まずは本記事の「基本要素」「費用相場」「変動要因」を踏まえ、複数社から内訳を比較した見積を取りましょう。
コスト削減ポイントを押さえつつ、耐久性やメンテナンス性も考慮した床材選びで、満足度の高いリフォームを実現してください。
適切な準備と業者選定で、安心・快適な住まいを手に入れましょう!