フローリング張り替え工事を徹底解説!工法の違い・費用・流れ・注意点までわかる

   

フローリングの張り替え工事とは?基本をわかりやすく解説

フローリングの張り替え工事は、傷んだ床や古くなった床材を新しくするためのリフォーム方法です。
見た目をきれいにするだけでなく、歩き心地や遮音性、断熱性の改善にもつながります。
実際の工事には「張り替え」と「上張り(重ね張り)」の2つの工法があり、それぞれ特徴と費用が異なります。
「今の床がギシギシ鳴る」「見た目が古くなってきた」「部屋の印象を変えたい」といった悩みがある場合、張り替え工事を検討するとよいでしょう。

張り替えと上張り(重ね張り)の違いを比較

フローリング工事には、「張り替え」と「上張り(重ね張り)」の2種類があります。
以下にその違いを表でまとめました。

項目 張り替え工法 上張り(重ね張り)工法
施工内容 既存の床材をすべて剥がして新しく張る 既存の床材の上に新しいフローリングを施工
費用 高め(解体・処分費が必要) 安め(撤去作業がない)
工期 長くなる(下地補修含む) 短くなる(解体不要)
床の高さ 変わらない 少し高くなる(ドアや敷居に干渉する場合あり)
下地の補修が必要か 必要 基本的には不要(ただし場合により必要)
適したケース 床鳴り・沈み・水濡れ・劣化がある場合 床が比較的健全な場合

張り替え工法がおすすめのケースとは?

張り替え工法は、古いフローリングが劣化していたり、床鳴りや沈みがある場合に適しています。
既存の床材をすべて撤去するため、下地の状態を確認・補修しながら確実に施工できるのが特徴です。
長く快適に住み続けたい、見えない部分も安心したいという方に向いています。

上張り工法がおすすめのケースとは?

上張り工法は、既存の床が比較的きれいで、特に大きな不具合がない場合に有効です。
施工期間が短く、費用も抑えられるため、リビングや廊下などの見た目改善や部分的なリフォームにも向いています。
ただし、床が高くなる分、ドアや巾木の干渉が起きる可能性があるため、注意が必要です。

フローリングの種類で費用も変わる!床材の違いを比較

フローリングの張り替え費用は、使用する床材の種類によっても大きく異なります。
以下に代表的な床材の特徴と費用目安を表でまとめました。

床材の種類 特徴 価格帯(1㎡あたり)
無垢フローリング 自然素材で肌触りが良く、風合いが豊か 約10,000〜20,000円
複合(合板)フローリング 表面は天然木、内部は合板でコストパフォーマンスが高い 約5,000〜12,000円
クッションフロア 塩ビ素材で防水性が高く、安価で施工しやすい 約3,000〜6,000円
フロアタイル 耐久性とデザイン性に優れ、部分張替えが可能 約4,000〜9,000円

無垢フローリングは高級感と肌触りが魅力

自然木そのままを使用した無垢材は、足触りの良さや室内環境の快適さが魅力です。
調湿性もあり、経年変化を楽しめる反面、価格は高めで手入れも必要です。

複合フローリングはバランス型で人気

現在の住宅で最も多く使われているのが複合フローリングです。
デザイン・価格・耐久性のバランスが良く、コストを抑えつつ美しい仕上がりを実現できます。

フローリング張り替え費用の内訳と相場

フローリングの張り替え費用は、一般的に1㎡あたり5,000円〜20,000円程度が相場です。
工法や床材の種類、部屋の形状によって大きく変動します。

費用を左右する主な要因

以下の要素が費用を左右するポイントです。

床材の種類:高級な無垢材ほど費用が上がる
下地の状態:劣化や腐食があると補修費用が発生
施工面積・形状:広い・複雑な形の部屋ほど施工手間が増える
施工方法:張り替え工法は上張りより高くなる

費用例(6畳・約10㎡の目安)

内容 上張り工法(複合材) 張り替え工法(無垢材)
材料費 約60,000円 約150,000円
工賃 約40,000円 約70,000円
総額目安 約100,000円 約220,000円

フローリング張り替え工事の流れと工程を理解しよう

実際のフローリング工事は、以下のような工程で進みます。

1. 現地調査・見積もり

業者が現地を訪問し、床の状態・施工範囲を確認します。
その上で、工法や床材の提案・見積もりを行います。

2. 既存床材の撤去(張り替えの場合)

張り替え工法では、古い床材や畳をすべて撤去します。
これにより下地の状態をしっかり確認できます。

3. 下地処理

床下に傷みや腐食があれば、補修や下地板の張り直しを行います。
ここがしっかりしていないと新しい床が浮いたり、きしんだりします。

4. フローリング施工

床材を丁寧に張り付け、部屋の形状に合わせてカット・調整しながら仕上げていきます。

5. 巾木・見切り材の仕上げ

床と壁のつなぎ部分に巾木を取り付け、細部を整えます。
美しい仕上がりには欠かせない工程です。

見積もり時の注意点と業者選びのポイント

見積もりを取るときには、内容をしっかり確認することが大切です。

見積もり内訳で確認すべき項目

✅材料費・工賃が明確に分かれているか
✅撤去費や廃材処分費が含まれているか
✅下地補修費が必要な場合の記載があるか
✅別途料金が発生する条件があるかどうか

信頼できる業者を選ぶポイント

✅複数の業者に見積もりを取って比較する
✅実績や口コミが豊富な業者を選ぶ
✅保証内容やアフターサービスがあるか確認する
✅質問への対応が丁寧で分かりやすいかをチェック

まとめ:目的と状況に合った工法と素材選びが満足への近道

フローリングの張り替え工事は、床の状態や予算、目的に応じて最適な工法と素材を選ぶことが重要です。
✅張り替え工法は下地からしっかりリニューアルしたい人に
✅上張り工法はコストを抑えて見た目をきれいにしたい人に
✅床材の種類によって費用も大きく変わるので事前に比較を
✅工事の流れや見積もりのポイントも理解しておくと安心
快適な住まいは、床から始まります。正しい知識を持って、満足できるリフォームを実現しましょう。

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