床研磨塗装とは?無垢フローリングを新品同様に再生リノベする作業方法

✅すり減って、まだら模様になった無垢フローリング
✅掃除しても取れない黒ずみやワックスのムラ
いつの間にか愛着あるフローリングがくたびれてしまい、貼り替えるしかないけど、無垢だし、もったいなくて結局先延ばしにしてしまう。
そんなフローリングのお悩みありませんか?
ここでお伝えしたいのは、無垢の床で選ばれているリフォーム!
あまりメジャーではないかもだけど、フローリングリフォームの一つ!
張り替えより早く、コストも抑えつつ、木(無垢)の本来の温もりまで取り戻せる方法なんです。
それが「床研磨塗装」。
表面を薄く削りリセットしたあとに塗装で保護し直すことで、見た目も性能も“新しく”巻き戻します。
本記事ではそのリフォーム工法とメリット、失敗しない進め方を解説していきます。

床研磨塗装とは何か

床職人ヒロ

床研磨塗装はフロアサンディング、フローリング研磨、床削りなどとも呼ばれています。

床研磨塗装とは、戸建て住宅の床や商業施設の床、文教施設の床など、木質系の床材表面をサンディングマシンで薄く削り、傷・汚れ・古い塗膜を一掃したうえで、オイルやウレタンなど新しい塗料を塗り直す再生工法です。
張り替えと違い下地や根太を残したまま「表層のみ」更新できるため、廃材も少なく短期間で施工できるのが特徴。
無垢材であれば削った分だけ“木目の奥行き”が再び現れ、経年で失われた艶や色味が感動的に蘇ります。

研磨工程の流れとポイント

弊社の床研磨は〈荒研磨〉から〈仕上げ研磨〉まで大きく4段階。
最初に粗目ペーパーで塗膜や深い傷を削り取り、中目でさらになだらかにし、最後に細目でシルクのような肌へ整えます。
木目方向に沿わせて、走らせるのがムラを防ぐコツ。
住宅規模なら押入れサイズの研磨機、体育館なら自走式を用いで、粉じんを直ぐに回収。
ここを丁寧に行うほど塗装の密着が良くなり、性能が発揮されます。

塗装工程の種類と選び方

研磨後すぐに塗料を塗る(浸透させる)のが鉄則。
主流はオイル・水性ウレタン・溶剤ウレタンの三系統で、仕上がりや匂い、メンテ頻度が異なります。
比較表を目安にすると選びやすくなります。
ただし、床の使用によって劣化や摩耗していく速さが違うため、一般家庭では、長い寿命が期待できることも。

塗料系統耐久年数目安仕上がり質感VOC量再塗装のしやすさ
オイル3〜5年しっとり・木目強調極少◎ 布塗り可
水性ウレタン5〜8年やや艶あり・滑りにくい○ 中性洗剤で除去
溶剤ウレタン7〜10年高艶・硬質中〜高△ 研磨再開必要

床研磨塗装のメリット

  1. 美観の完全リセットとグレードアップ
    削ることで染みや日焼けをゼロに戻すだけでなく、色付き塗料で部屋のテイストを一新することも可能です。
  2. 耐久性と清掃性の向上
    新塗膜は汚れや擦り傷に強く日常はフェルトの付いた掃除機&モップ掛けで、こびり付いた汚れは、よく絞った水拭きで清潔さをキープ。ワックスがけからも解放されます。
  3. 環境と家計に優しい
    廃材が出ないためゴミ処理費もCO₂排出も低減。張り替えの1/2〜2/3のコストに収まるケースが多いです。

主要な施工場所と用途別効果

体育館・スポーツ施設

スポーツフロア表面の滑り抵抗値が規定に収まるので、競技ごとに適切なグリップになります。
大会前に再塗装メンテナンスするケースも増えています。

学校教室・公共ホール

黒ずみや傷が消え、白木に戻ります。光を均一に反射するため照度アップ。
明るくなったと好評です。

一般住宅・マンション


ペットの爪傷や水染みが解消し、裸足が心地いいと床リノベ工法としても人気。
耐久性のある水性2液型が選ばれています。

安全性と環境配慮

近年はホルムアルデヒドやトルエンをほとんど含まないF☆☆☆☆相当の水性ウレタン、亜麻仁油ベースの植物オイルなど低VOC塗料の選択肢が拡大。
施工中に窓を開け放てないマンション上層階でも刺激臭が最小限です。
また研磨粉も業務用集塵で回収できます。

床材別の対応可否と注意点

床材種類研磨可否理由・注意点
無垢フローリング厚みがあるため数回再研磨しても耐久性十分
複合フローリング表層単板の厚みが3mmで1回が限度。施工前に確認が必要
クッションフロア×塩ビシートは削ると基材が露出し再塗装不可
コンクリート研磨は可能だが専用エポキシ塗装が必要

体育館など大面積施工のポイント

数百坪規模では自走式ドラムサンダーを投入し、作業幅200 mmを時間当たり50㎡以上研磨。
粉じんは集塵機で回収。基本的には、夏休みなどの長期休暇で行うことが多い。
ただ、改修工事の一環としても行われていることも。

費用と工期の目安

施工規模参考費用(税抜)目安工期
10畳居室(16.5㎡)12万〜18万円2〜3日
40畳ホール(66㎡)40万〜55万円4〜5日
600㎡体育館250万〜350万円10〜14日

※費用は下地状況や塗料グレードで変動。家具移動・養生・乾燥時間を含みます。

失敗しない業者選びのチェックリスト

  1. 研磨深度をシートで実測してくれるか
    突板床では0.2 mm削るだけで芯材が顔を出すことも。事前確認は必須です。
  2. 塗料のVOC証明書を提示できるか
    シックハウス対策で教育施設案件なら不可欠。
  3. 研磨粉の集塵率を数値で示しているか
    95%以上なら室内清掃が格段に楽になります。
  4. 施工後のメンテプランを提案してくれるか
    オイルなら半年ごとのオーバーコート、水性なら5年後の点検など予算計画が組みやすくなります。

床研磨塗装で住まいも心もリフレッシュ

張り替えの2分の1~3分の2ほどの費用と短い工期で、見た目も性能も生まれ変わる床研磨塗装。
無垢材の艶やかな木目が再び息を吹き返し、歩くたびに感じる微かな弾力が暮らしの質を底上げします。
体育館や公共施設でも摩耗と滑りを両立する最適解として採用が進み、環境面でも廃材ゼロに近いサステナブルな選択肢。もし「そろそろ床を何とかしたい」と感じているなら、貼り替えを決断する前にぜひ一度、研磨塗装という選択を検討してみてください。
専門業者の無料診断を受けるだけでも“削れば蘇る”可能性が見えてきます。
次の一歩を踏み出し、足元から快適な毎日を手に入れましょう。

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