忙しい毎日のなかで、リビングや廊下のフローリングに小さな傷や汚れが目立っても「いつか何とかしなきゃ……」と放置していませんか?
実は、フローリングの研磨は専門業者に頼めるほか、DIYで機械をレンタルする方法もあります。
このページでは、「フローリング研磨機レンタル」のメリット・デメリットを紹介します。
最終的には業者へ依頼するメリットもご説明するので、ぜひ最後まで読んでくださいね。
フローリング研磨機レンタルとは?メリット・デメリットを解説
フローリング研磨機のレンタルとは、ホームセンターや工具レンタル専門店から床専用のサンダーやポリッシャーを一時的に借りて、自宅で自分自身でフローリングを研磨する方法です。
最近ではDIY志向の方や、費用を抑えながら床をキレイにしたいというニーズに応えるかたちで、こうしたサービスの利用が増えています。
とくに「床の古びた見た目をなんとかしたい」「自分で手を加えて空間をリフレッシュしたい」と考える方には、一つの選択肢として検討する価値はあるでしょう。
メリット
研磨機のレンタルには、何より初期費用を抑えられるというメリットがあります。
高価な研磨機を購入する必要がなく、使いたい時に数日間だけ借りられるため、費用面でのハードルはかなり低めです。
また、専用機材を使用することで一般的な掃除では落とせない汚れや傷を除去できる点も魅力です。
道具さえ揃えば、10帖以上の広いスペースでも手掛けることができるため、「DIYの達成感」や「自分の手で住まいを整える楽しさ」を感じたい方には向いています。
デメリット
一方で、フローリング研磨機の扱いにはある程度の知識と経験が必要です。
特にドラムサンダーなどはパワーが強く、ほんの少し操作を誤るだけで床に段差や削りムラ、最悪の場合は深い傷を付けてしまうこともあります。
DIY用に調整された機械であっても、部屋の隅や壁際の処理にはテクニックが必要で、予定以上に作業時間がかかるケースも珍しくありません。また、レンタル料金のほかに研磨紙(サンドペーパー)や清掃道具、オイル・塗料代などの付帯コストもかかるため、トータルで見れば思ったほど安く済まないこともあります。
たとえば部分的な傷なら、ホームセンターで小さな研磨機を買って自分で直せる場合もあります。
しかし、部屋全体を研磨しようとすると「朝から晩までDIYする余裕がある人でないと厳しい」しかも面積によっては1日や2日で終わるか分からない状態に。
プロのコラムでも「DIYでは仕上がりが悪くなるのでおすすめできません」と指摘されています。
そこで、まずはレンタルする機械の種類や特徴を見てみましょう。
フローリング研磨機・サンダーの種類
床の研磨に使う機械は大きく分けて「バフサンダー」「ランダムオービットサンダー」「ベルトサンダー」などがあります。
これらはすべて研磨機械の一種で、床を均一に削りながら磨いてくれます。
初心者には軽くて扱いやすいオービタルサンダー(ランダムサンダー)がおすすめです。
角の部分は手動のコーナーサンダーやエッジサンダーで仕上げると良いでしょう。
一般的な研磨機は集塵機能付きのものがあり、削りカス(ホコリ)を吸い取ってくれます。
たとえばポリッシャー型のエスカルゴ(Φ150mm)という機械は集じん機なしで作業できるタイプで、操作が簡単です。
レンタル時には、使い方を教えてくれるお店もあるので、不安な時はお店の人に相談しましょう。
なお、「フローリング研磨機 Bona」の名前もよく見かけますがプロ用なのでレンタルは基本していません。
Bona(ボナ)社はスウェーデンの床メンテナンスブランドで、専用の研磨機械や掃除用品を扱っています。
とはいえBonaの研磨機はダストフリーの設計ですし、掃除後の仕上げには同社のBonaフロアクリーナーが使えます。
Bonaフロアクリーナーはフローリングのホコリや汚れを安全に取り除き、拭き跡を残さない速乾性クリーナーです。
自分で無垢フローリングを研磨するポイント
無垢フローリングをDIYで研磨する際は、いくつか注意点があります。
まず、床材の種類を確認しましょう。
天然木の無垢フローリングや表面単板が厚いフローリング(表面板3mm以上)は研磨が可能です。
一方、合板やラミネート製の薄い床材(表面板0.3~2mm程度)は表面の層が薄く、削りすぎると下地が見えてしまうので研磨に向きません。
床が薄い場合、無理に削ってしまうと「研磨失敗で全貼替え」という事態になりかねないので要注意です。
DIY研磨の大まかな流れは以下の通りです
下地チェックと補修
作業に入る前にまず行っていただきたいのが、床表面の状態チェックです。
広い傷やへこみ、ささくれ、段差などがある場合は、パテや補修材で事前に埋めておくことが肝心です。
このひと手間を省くと、サンダーで削っても凹凸が残ってしまい、塗装後に傷が浮き出たり、色ムラの原因になります。
特に無垢フローリングの場合、木の動きによって継ぎ目がわずかに開いていることもあり、その隙間を放置したまま研磨すると、削り残しや段差が生じやすくなります。
仕上がりにこだわるなら、下地処理こそ丁寧に。
これが鉄則です。
番手ごとのサンドペーパーを準備
研磨にはサンドペーパーの番手(目の粗さ)を使い分けることが欠かせません。
DIYでありがちな失敗が、「粗いペーパーだけで終わらせてしまう」または「細かすぎるペーパーだけで始めて削りきれない」というケースです。
基本的には、粗目(#60〜#100)→中目(#120〜#180)→細目(#240〜#320)と段階を踏むことで、滑らかで均一な仕上がりになります。
数字が小さいほど削り力が強く、大きいほど仕上げ向きです。
それぞれの番手を用途に合わせて揃え、使用中は目詰まりを見てこまめに交換することが、ムラを防ぐポイントです。
研磨作業
サンディングは段階的に行うのが鉄則です。まずは粗い番手(#60〜#100)を使って、古い塗膜や汚れを取り除くところから始めます。
この工程で「床の再生」が始まります。
次に中目(#120〜#180)で滑らかさを整え、最後に細目(#240〜#320)で表面を仕上げていきます。
番手を飛ばしてしまうと段差が残ったり、細かい番手で仕上がらなかったりするため、段階をきちんと踏むことが美しい仕上がりへの最短ルートです。
とくに角や壁際など、手作業が必要な箇所も見落とさずに進めましょう。
清掃と仕上げの準備
すべての研磨工程が終わったら、次は粉塵の徹底除去です。
掃除機で削りカスをしっかり吸い取り、その後に水拭きや専用クリーナー(例:Bonaフロアクリーナー)を使って微細な粉塵まで残らないように整えます。
ここで手を抜くと、仕上げ塗装のときにゴミが混ざり、ザラつきや斑点、塗装の不良につながるため、最後の仕上がりに大きく影響します。
特にオイル塗装やウレタン塗装では、この粉塵の有無が塗膜の密着性や光沢の均一性に直結します。
見た目以上に大切なこの掃除工程も、プロと同じくらい丁寧に行ってください。
番手(研磨用紙の粗さ)について補足すると、サンドペーパーの目の粗さ(砥粒の密度)を番手と呼びます。
たとえば「#100」は粗い目で大きな傷を削る時に、「#240」以上は仕上げ用と考えるとわかりやすいでしょう。
数種類を順に使うことで、滑らかできれいな床面になります。
比較表:レンタル研磨機・購入・プロ依頼
下の表は、DIY(レンタル or 購入)とプロ依頼を比較したものです。
広い範囲や仕上がりの品質を考えると、悩むところですが目安にしてください。
方法 | メリット | デメリット |
---|---|---|
レンタル(DIY) | 初期費用が安い・好きな時に使える | 労力・時間がかかる・失敗のリスクあり |
購入(DIY) | 繰り返し使えて長期的に経済的 | 初期費用が高い・使用を覚える必要あり |
プロに依頼 | 短時間で高品質・安心しておまかせ | 費用が高め |
DIY(レンタル)なら手軽に始められますが、重い研磨機を操作したり目に見えない床のムラに気づいたりするのは大変です。
機械を購入すれば何度でも使えますが、使わないときの置き場所も必要です。
一方、専門業者に依頼すれば、広い面積でも一貫してムラなく仕上がり、手間もかかりません。
費用はかかりますが、その分仕上がりの安心感が違います。
どちらが自分に合っているか、慎重に検討しましょう。
研磨後のお手入れ:Bonaクリーナーで安全に仕上げ
研磨作業の後は、床をきちんと掃除して保護しましょう。
おすすめなのが、冒頭でも触れたBona(ボナ)フロアクリーナーです。
Bonaフロアクリーナーはフローリング専用に開発された速乾性のクリーナーで、ホコリや汚れを優しく落とせます。
洗剤成分が床に残らないので、ワックスや塗装を痛めません。
スプレーして拭くだけで床の自然な輝きがよみがえり、お子さんやペットのいる家庭でも安心して使えます。
また、Bonaウッドフロアクリーナーという商品もあります。
こちらは無垢フローリング用で、スプレータイプのクリーナーです。
塗装仕上げ、ワックス仕上げ、オイル仕上げいずれの床にも使えて、床表面の汚れを効果的に除去しながらサラッとした仕上がりにしてくれます。
普段のお掃除には掃除機や乾拭きに加え、月1回程度これらのクリーナーで拭くだけで、傷みを防ぎ美しさを保てます。
DIY vs 業者:どちらが安心?
ここまでDIYによるフローリング研磨について詳しくご紹介してきましたが、実際に検討される多くの方が最終的に立ち止まるのが、「本当に自分でできるだろうか?」という不安です。
そして結果として、「やっぱり業者に依頼したほうがいいかもしれない」と感じられる方も少なくありません。
ここでは、プロに任せるべき理由を改めて3つの視点からお伝えします。
仕上がりの品質
フローリングの研磨という作業は、表面をきれいに削るだけに見えるかもしれませんが、実際には床の状態を見極める目、番手(紙やすりの粗さ)の選定、削る力加減や進行方向など、経験と判断力が求められる非常に繊細な作業です。
プロは長年の経験に基づいた技術に加え、業務用の高性能な研磨機を使いこなし、広範囲でもムラなく、均一に仕上げることができます。
一方、DIYでは「一部だけ光沢が違う」「角だけ荒れてしまった」「目立たないはずの細かい傷が浮き出た」など、仕上がりの不均一さや後悔につながるリスクがつきものです。
せっかく手間と時間をかけたのに満足できない結果になっては、本末転倒です。
手間と時間
DIYで床研磨を行う場合、段取り、作業、掃除、塗装、乾燥と、やるべきことは非常に多く、10帖以上の部屋であれば数日がかりになることも珍しくありません。
さらに、準備や片付けにも相当な時間と体力を使います。
仕事の合間にDIYを挟み込むことは簡単ではありません。
業者に依頼すれば、事前に工程をすり合わせたうえで、最短1日~2日での施工が可能です。
その間、他の用事に集中することができ、精神的にも身体的にも大きな負担を回避できます。
「時間をお金で買う」という考え方は、決して贅沢ではなく、賢い選択だと私たちは考えています。
安全性・安心感
研磨作業には常にリスクが伴います。
特に慣れない機械の操作は、ちょっとした油断で床に深い傷を付けたり、機械が暴れて思わぬ事故につながることもあります。
私たち専門業者であれば、あらかじめ床材の種類や状態を確認し、適切な工程で作業を進めますし、施工後の保証制度も整えております。
万が一、仕上がりに不備があった場合でも、無償で再対応するなど、責任ある施工体制で対応いたします。
DIYでは「自分でやる以上、自分で責任を取る」ことになりますが、業者に依頼すれば「プロに任せて安心」という選択肢が得られるのです。
「DIYできる」とは言われても、実際には見えない床下の状態や湿気調整の知識も関係します。
プロは床材の状態を診断した上で最適な提案をしてくれるため、「やってみたけど失敗した!」という心配がありません。
とはいえ、DIYに興味がある方は無理のない範囲でチャレンジしてみるのもよいでしょう。
専門業者へもお気軽に相談を
フローリング研磨機レンタルを活用すれば、自宅でも床の補修やリフレッシュが可能です。
無垢フローリングなら、適切なサンダーと番手を使えばDIYで十分キレイになります。
ただし、「研磨は想像以上に難しい」点は頭に入れておきましょう。
フローリングの種類や厚さ(とくに9mm厚の薄い床材など)によっては、削りすぎて床を傷めてしまうかもしれません。
最終的に「やっぱりちょっと心配」という場合は、プロの業者に依頼すれば安心です。
広い面積を短時間で一気に仕上げてくれるので、仕上がりの美しさも仕上がりの速さも専門家が勝ります。
信頼できるフローリング研磨の業者なら、床の下地補修からクリーニングまでサポートしてくれます。
素敵なおうちの環境づくりのために、必要であればプロに相談するのも一つの選択肢です。