フローリングには、大きく分けて単層フローリングと複合フローリングに分けられます
単層フローリング
一般的に無垢といわれるフローリングです。
無垢フローリングの最大の長所は、なんといっても素材感です。
高価ではありますが、自然素材ならではの木本来の美しさと質感が味わえ、年月が経つほどに自然な風合いが増して、味わい深くなります。
15ミリ~21ミリの厚みが多く使われており、材種はナラ・チーク・カリン・カバ・サクラ・レッドパイン・杉・ヒノキなど種類も豊富です。
明るくナチュラルな雰囲気にしたいのであれば、やわらかくて色の淡い樹種を、シックでモダンな雰囲気であれば、硬くて色の濃い樹種がおすすめです。
キズが付いても部分的に削って再塗装することで補修も可能です。
また、全体を研磨することでリフォームが可能で床材としての寿命が長いのも特徴です。
最近では、複合フローリングのように高機能化の傾向があり、無垢の床暖房使用で高級感と快適性を両立する製品もあります。
しかし、天然材であるため気温や湿度の影響を受けやすく、木が伸びて突き上げたり、縮んで隙間が空いたりなどの現象が起こり得ますので、材料の性質を十分理解した上での採用をお勧めいたします。
単層フローリングの長所
・多彩な樹種から選択可能
・天然材の香りや雰囲気を楽しむことができる
・踏み心地が柔らかなものが多く、足への負担が小さい
・冷たさを感じにくい
・キズがついても削ることで補修が可能
・経年劣化を楽しむことが出来る
単層フローリングの短所
・複合フローリングよりも高価なものが多い
・手入れが必要
・水などに弱い樹種が多い
・キズが付きやすい
・狂いが出やすい樹種も多い
・樹液などが出るものがある
・色のバラつきが大きい
複合フローリング
品質のばらつきが少なく、利用目的ごとの機能商品が豊富で施工性が優れています。
合板などの基材の表面に薄く削った化粧単板(0.3ミリ~3ミリ)を貼り合わせたフローリングです。
厚みは12ミリ~15ミリが一般的で基材の組み合わせや塗装方法により、様々な性能を持たせることができ、コストも安く、デザインバリエーションが多いのが特徴であり、耐摩耗性、耐傷性、遮音性、耐キャスター性など使用場所や目的に合わせ特殊加工した性能豊かな床材を選ぶことができます。
無垢フローリングに比べて、四季の温度変化に影響されにくく、膨張や収縮、ねじれや反りなどが生じにくく、比較的メンテナンスも楽です。ただし、外光に弱く、表面材が変形・割れ・めくれ等を起こしやすいのが現状です。
また、強度は表面の塗装にたよっているので、塗装が摩耗した後の寿命が短く、研磨もできません。
複合フローリングの長所
・デザインや色が豊富
・変形(反りや膨張、収縮)しにくい
・耐摩耗性や耐衝撃性、遮音性など部屋の用途によって選べる商品が多い
・メンテナンスが楽
・抗菌や抗アレルゲンなどの商品も選べる
複合フローリングの短所
・表面の単板が剥がれるようなキズは補修が難しい
・経年劣化を楽しむことはできない
・踏み心地が硬い
・見た目の高級感は得にくい