キッチンで水漏れが起きたとき、見逃せないのが床のダメージです。
ふと床に立ったときに柔らかさや沈みを感じたり、表面が浮いていたりすると、それは水が回ってしまっていることが原因かもしれません。
水漏れは放っておくと床下まで腐食が進み、大規模な張り替えが必要になることも。
今回は、キッチンの水漏れによる床張り替えの必要性と費用の目安、工法の種類、対処法について詳しく解説します。
床の張り替えが必要になるケースとは?
水漏れが発生した場合でも、すぐに床を張り替える必要があるわけではありません。
被害の程度や水漏れの種類によって対処法が異なります。
ただし、継続的に漏れているようなら根本的な解決が必要です。
軽度の水漏れで済んだケース
水がほんのわずかに漏れただけで、床材の表面に染みが残る程度であれば、乾燥させた後に重ね張りや部分張り替えで対処できます。
排水ホースのゆるみやパッキンの劣化などが原因の場合が多く、直ぐに直せることが多いです。
比較的軽微な修理で済みます。
床下からの水漏れがある場合
床下の排水管が劣化していると、目に見えない場所で水が広がり、フローリングの裏側から腐食していきます。
この場合、床を一度はがして原因を突き止め、配管修理と床の全面張り替えが必要になるケースが多くなります。
被害が広範囲に及ぶ場合
床材が浮いている、歩くときに沈む、カビ臭い、という症状が出ている場合は、床下の下地材まで水が染み込んで腐っている可能性があります。下地からやり直すとなると、当然費用も工期もかさみます。
床の張り替え費用相場と工法の違い
被害の程度に応じて選ぶ床張り替えの工法と費用相場は以下の通りです。
工法・床材の種類 | 特徴 | 費用相場(6畳換算) |
---|---|---|
重ね張り工法 | 既存床の上に張る簡易施工 | 約10万円 |
張り替え工法 | 既存床を撤去して新設 | 約12万円 |
フロアタイル | 安価で耐水性に優れる | 約7万円 |
クッションフロア | 低コスト・水に強い | 約5万円 |
無垢フローリング | 自然素材で高級感あり | 13万~22万円(4畳) |
複合フローリング | 手頃で機能性も高い | 5万~14万円(4畳) |
タイル床 | 高耐久・高級感がある | 16万~21万円(4畳) |
使用する床材の種類や施工範囲によっても価格が大きく変わるため、現地調査と見積もりが欠かせません。
業者選びで失敗しないためのチェックポイント
床張り替え工事は見た目の仕上がりだけでなく、耐久性にも大きく関わるため、信頼できる業者選びが非常に重要です。
実績と評判
施工事例や口コミなどをチェックして、過去にキッチン床の水漏れ対応実績があるか確認しましょう。
水回りのリフォームに強い業者がおすすめです。
複数業者からの見積もり取得
価格だけでなく、提案内容や使用する材料の種類などを比較するために、最低でも2~3社から見積もりを取ることが重要です。
専門知識と技術力
配管や床下構造の知識を持ち、見えない部分の状態までしっかり診断してくれる業者であるかをチェックしましょう。
アフターフォローと保証
施工後の保証内容や点検サービスの有無も忘れず確認しましょう。万が一の再発時に備えておくことが大切です。
早めの対処が鍵。被害拡大を防ぐために
キッチンの水漏れをそのままにしておくと、床の表面だけでなく構造部分にまでダメージが広がり、修理費用が跳ね上がってしまいます。
また、カビやシロアリなど二次被害の温床にもなりかねません。
さらに、集合住宅では階下への漏水による損害賠償問題も発生する可能性があります。
火災保険が使えるケースも
キッチンの水漏れが突然の事故や配管破損によるものであれば、加入している火災保険で補償される可能性があります。
自己負担を軽減できる場合があるため、一度保険会社に確認してみましょう。
まとめ
キッチンの水漏れは、軽度のうちは簡単な補修で済みますが、床材や下地にまで影響が出ている場合は、床全体の張り替えが必要になることがあります。
費用相場や工法の違いを理解し、適切な対処を早めに行うことで、家の劣化を防ぎ、安心して暮らせる住まいを維持することができます。
業者選びや火災保険の活用も含め、賢く対応していきましょう。